これまでの放送

2018年10月6日(土)

北海道地震から1か月

新井
「北海道で震度7を観測した地震から今日(10月6日)で1か月。
昨日(5日)も、震度5弱の強い揺れを観測するなど、一連の地震活動が今も続いています。
土砂崩れによって大きな被害を受けた、厚真町上空から中継です。」

北海道地震から1か月 少しずつ前へ

報告:高伽耶(NHK札幌)

厚真町です。
先月の地震で起きた土砂崩れのあとは、まだ町の至るところでそのままになっています。
厚真町では昨日、震度5弱を観測しましたが、新たな土砂崩れの被害はありませんでした。

画面中央に見えてきたのは、富里地区です。

こちらの田んぼでも、大量の土砂が残ったままです。
そんな中、先月(9月)下旬から、ようやく稲刈りが始まりました。
いまでは町の8割の農家で、収穫作業が進んでいます。
画面中央。
白っぽく見える田んぼは、収穫が終わっています。
町内では、稲を刈られた田んぼが目立つようになってきました。
実りの秋。
少しずつ前に進む被災地です。
北海道厚真町の上空からお伝えしました。


新井
「上空から見ても被害のあとはまだ、残っていますね。」

小郷
「この北海道地震では、41人が犠牲になりました。
厚真町のけさの様子です。」

静かな朝を迎えた北海道厚真町。
現場には花がたむけられていました。
倒壊した家屋は、まだ残されたままです。
祈りをささげる知人の姿もありました。

「お世話になった人もいれば、親友も亡くした。
こんなことっていいのかな。
“自身が憎い”という言葉があったけど、そのとおりだと思う。」

  

100年以上の歴史をもつ豆腐店。
地震後、生産をやめていた豆腐作りを先月下旬から再開しました。
復興を願い作る豆腐。
大豆の香りが立ち込めます。

道内経済への影響 深刻

被害も深刻です。
地震により、今も458人が避難生活を余儀なくされ、被災者の健康問題も懸念されています。
また、道内全域の大規模停電「ブラックアウト」で工場が稼働を停止したことなどによる、道内経済への影響は、1,318億円を超えました。
さらに宿泊のキャンセルなど観光への影響は、356億円に上っています。
被災者の生活再建や経済の早期回復が課題となっています。

北海道では、昨日も震度5弱を観測する地震が起きるなど、活動が高まった状態が続いています。
気象庁は、地震の回数は、減ってきているものの、引き続き注意するよう呼びかけています。

気象庁(10月5日)
「揺れが強かった地域では、家屋の倒壊、土砂災害の危険性が高まっているおそれがある。
復旧作業を行う場合は、地震の活動や降雨の状況に十分注意していただきたい。」

合い言葉は「ノーモア自粛」

新井
「今回の地震では、北海道の観光業が大きな打撃を受けました。
そんな中、『ノーモア自粛』という言葉が反響を呼んでいます。」

小郷
「実は、この『ノーモア自粛』は、東日本大震災の時に消費の回復を図ろうと東北地方で広がりました。
この言葉に後押しされ、力強く踏み出そうとしている人たちがいます。」


報告:花岡伸行(NHK函館)

にぎわいを取り戻し始めた、観光都市・札幌。
観光名所のテレビ塔です。
地震直後は入場者が通常の3割ほどに落ち込みましたが、現在は8割まで回復しています。

神戸からの観光客
「観光と食べ物を食べに来た。
自身があったことはあまり感じなかった。」

岐阜からの観光客
「(地震があったことは)全然分からない。」

一方で、海外からの観光客が遠のいたままという場所も。
札幌市にあるこちらの観光施設、外国人の団体客は、地震前の半分以下です。

札幌在住のイタリア人
「(イタリアの知り合いは地震が)怖いから、たぶん来られなくなったのかなと思う。」

こうした中、停滞ムードを吹き飛ばそうと、登場した合い言葉が。
「ノーモア自粛」。

経済を支えるためにも、自粛をしないで積極的な消費をするよう呼びかけるロゴです。

「活一鮮」佐藤いわお店長
「北海道の経済を回したいという思いと、オーダーする時にそれが見えれば、“じゃあ自粛しないでちゃんと頼もうかな”と思ってもらえればいいなという思いで流していました。」

地震で被害を受けたという居酒屋では、店のあちらこちらにロゴが。

利用客
「いいんじゃないですかね。
普通通り食べられるものは食べたり、出かけられる人は出かけて、自粛しない方が、逆に北海道の経済を考えると、いいと思う。」


道内でこの呼びかけを始めたのが、大坪友樹さん。
札幌市内で複数の飲食店を経営しています。
大坪さんは地震のあと、大きな不安に襲われたと言います。

飲食店経営会社「ラフダイニング」 大坪友樹社長
「4日くらいたって、これは大きいぞと。
(損害が)何百万もありますから。
100人くらいのスタッフさんがいる中でやっぱりそれ(雇用)を守らなければいけない。」

そんな時、ノーモア自粛のロゴに出会い、SNSなどで広げてほしいと呼びかけました。
取り組みは各地に拡大。
飲食店を中心に道内で数百店舗に広がったとみられています。
大坪さんが目指す、最終的な目標は…。

飲食店経営会社「ラフダイニング」 大坪友樹社長
「私たちサービス業だけじゃなくて、二次産業や一次産業の方々の後押しというか、経済を回していこうという考えを自分たちから発信することで地域は良くなるはず。
この活動も無くなることがゴール。」


新井
「災害の直後は被害のようすもわかりませんし、そのあと観光に行くタイミング、『もういっていいんだろうか』となやんでいらっしゃる方もいると思いますが、こういった取り組みがあると行きやすいですね。」

小郷
「『みなさんウェルカム!』といった感じでしたよね。
こうしたロゴによる呼びかけというのは、農家でも野菜の消費回復を目指す際に使っているということです。」

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