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2018年10月3日(水)

災害時の通信=『00000JAPAN』

和久田
「大沢アナウンサーとお伝えします。」

『00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)』

大沢
「今年(2018年)は災害が相次いでいます。
そうした災害時に、スマートフォンを使う上で、ぜひ知っておいていただきたい情報をお伝えします。
それがこちらです。
ゼロが5つ並んで、『00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)』という取り組みです。
携帯電話会社を中心とした民間の取り組みです。
災害時に、使用している携帯電話会社に関わらず、誰でも自由にインターネットを使えるようにしようという取り組みなんです。
こちら、実は2年前から始まっています。
熊本地震で初めて実施されました。
これまでに全部で15回実施した実績がありまして、最近ですと北海道の地震の際にも使われています。
ただこれなかなかまだご存じないという方も多いのではないでしょうか。」

高瀬
「こういった共同の取り組みが始まるというのは以前お伝えした記憶がありますが、既にこんなに実施されていたんですね。」

キーワードは『Wi−Fi』

大沢
「そうなんですね。
今日は『00000JAPAN』の仕組みなどをお伝えしていきます。
キーワードとなるのが、インターネットの無線通信の『Wi−Fi』です。
そもそも、スマートフォンの通信というのは、携帯電話会社の基地局から発信されている電波を手元の端末で受信しインターネットができるという方法と、それとは別に、光回線などにつながっている機械から発信される電波を、ごく狭い範囲でやり取りする方法(これが『Wi−Fi』です)があります。

『Wi−Fi』というのは、例えば、空港や駅などの交通機関、さらには飲食店やコンビニエンスストアといった商業施設などに設置されています。
もともと、事前に登録した人や有料で契約をした人が利用するサービスとして提供されているものですが、災害時には、これを誰でも自由に、そして無料で使えるようにしようという趣旨のものなんです。
この『Wi−Fi』が使える場所=『Wi−Fiスポット』が全国にどれだけあるか、日本地図上に表しました。
こちらの白い部分が『Wi−Fiスポット』になります。

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社を合わせて全国におよそ40万か所あるといわれています。

例えば、その中で、東京渋谷駅の周辺を見てみます。
『Wi−Fiスポット』で駅周辺が埋め尽くされています。
それだけたくさん利用できるということになります。」

高瀬
「確かに渋谷はお店などがいっぱいありますからね。」

大沢
「こうした大都市だけではありません。
例えば、高瀬さんの出身地、兵庫県加古川市を見てみます。
人口およそ24万。」

高瀬
「わりとあるじゃないですか、と私は思いますけど…。」

大沢
「こちらでも、飲食店とか大型施設の中の家電量販店などで『Wi−Fi』を使うことができるということなんです。
では、この『00000JAPAN』どのように使うのか、その利用の仕方です。」

『00000JAPAN』の使い方

今回は特別に電波を出して教えてもらいました。
アンドロイド携帯を使います。
とても簡単です。

1. まず、設定画面を開きます。

2.『ネットワークとインターネット』を開いて、

3. Wi−FiをONにします。

そして『Wi−Fi』をタッチすると…。
受信できるWi−Fiの一覧が表示されます。
一番上に表示されたのが、『00000JAPAN』です。
これをタッチするだけで、インターネットに接続できるようになります。

大沢
「iPhoneの場合も、ほとんど同じです。
『設定』から『Wi−Fi』を開いて、表示される一覧の一番上に出てきた『00000JAPAN』をタッチするとインターネットが利用できます。

名前 見つけやすく工夫 

『00000JAPAN』という特徴的な名前にも理由があります。
Wi−Fiの一覧がずらっと並んだ時に、アルファベットよりも数字が優先されて上に表示されるようになっているので、すぐに見つけられるように、0(ゼロ)を5つ並べて『00000JAPAN』としたんだそうです。」

和久田
「必ず一番上に来るわけですね。」

大沢
「そうですね。
見つけやすいようになっているということです。
ただ、『00000JAPAN』を使用する際に気をつけていただきたい点がひとつあります。
『00000JAPAN』は、誰でも使えるようにするために、セキュリティー対策はとられていません。
メールなどに、『個人情報や暗証番号など大切な情報は入れないようにする』という意識がとても大切です。

この『00000JAPAN』、導入のきっかけとなったのは過去の震災の教訓でした。」

通信各社が協力

津波などで携帯電話の基地局が被災した東日本大震災では、大規模な通信障害が発生。
わずかに残った『Wi−Fiスポット』が、貴重な通信手段になりました。

この経験から、携帯電話各社やインターネット接続サービスの会社などが結集。
災害が発生した時、被災を免れたWi−Fiスポットを、契約している会社にかかわらず誰でも使えるようにしたのです。
初めて実施してから2年、参加する企業が増えてきています。

無線LANビジネス推進連絡会 北條博史会長
「注目度はあって、問い合わせも、事務局のほうにたくさんきています。」

ふだんはライバル関係の携帯電話会社。
3社の担当者が言葉をつないで話してくれました。

NTTドコモ 担当者
「多くの被災者がいて、電源がない、通信も確保できないということがありますので。」

ソフトバンク 担当者
「3社で競うわけではなくて、準備が整った会社から。」

KDDI 担当者
「できるだけ早く、広く、被災の方々の通信手段を提供、案内するのが、キャリアとしての使命だと思います。」


和久田
「まさに手をつないで、3社が取り組んでいるんですね。」

大沢
「災害が起きたときに、3社のWi−Fiスポットがすべてが使えるとは限りません。
なのでふだんから助け合う体制をとっておくということなんです。
携帯3社は、災害の被災地の避難所などに機械を設置して、『00000JAPAN』を使えるようにするという取り組みも行なっています。」

スマートフォンの節電対策

大沢
「こうしたサービスをいざ使おうとしても、手元のスマートフォンのバッテリーが切れていては使うことがでいません。」

高瀬
「北海道地震でも、停電でバッテリーが切れてしまった人が、充電のために列を作っていましたね。」

大沢
「そこで、スマートフォンの節電対策を専門家に聞きました。
防災アドバイザーの髙荷智也さんがお勧めしているのは、スマートフォンの機能として備わっているバッテリーの消費を抑えるモードです。
『省電力モード』や『エコモード』『低電力モード』など、名前が機種によって違うので確認してみて下さい。

さらにもう1つお勧めしているのが、『機内モード』の活用です。
こういう飛行機のマークがありますよね。
もともとは飛行機の中で電波を使った通信を遮断するためのものです。

通話ができないくらい電波の状況が悪い場合、スマートフォンは、電波を探してバッテリーをたくさん消費してしまいます。
この内モードを使えば、それを抑えられます。
また、機内モードにしていても、Wi−Fiは使うことができます。」

高瀬
「機内モードにしていても、Wi−Fiを一緒に使うことができるんですか?」

大沢
「そうなんです。
機内モードとWi−FiをONにした状態で『00000JAPAN』を利用できるということです。
災害への備えを考える上では、こうした、スマートフォンなど情報通信機器の扱いというのも大事ですので、ぜひその対策も含めて、準備をお願いします。」

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