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2018年6月28日(木)

子育てに悩む親たちへ 佐々木正美さんからのメッセージ

高瀬
「この時間、小さな子どもに朝ごはんを食べさせているご家庭もあるかと思います。
そんな子育て世代のお母さん、お父さんにぜひ見て頂きたい内容です。」

口コミで広がる佐々木正美さんの言葉

和久田
「去年(2017年)6月28日に、数多くの育児書を書いたことで知られる、児童精神科医の佐々木正美さんが81歳で亡くなりました。
その育児への考え方をよく表す一節をご紹介します。」

“子育ての悩みを解決するいちばんいい方法は子どもを変えようとしないことです。
「子どもが望むような親」に自分自身がなるといいのです。”

高瀬
「佐々木さんの著書は、子育てが思うようにいかないと悩む親たちの間で、主に口コミで広がり、大きな支えとなっています。」

「見つめ直すことができる」「子育てを振り返るいい機会」

今月、東京・世田谷区にある書店で、佐々木正美さんの本を特集するフェアが始まりました。
シリーズ累計80万部を越えるロングセラーや、今月発売されたばかりの新刊もあります。
佐々木さんのメッセージを見つめ直して欲しいと、企画されました。

育児中の女性
「自分の子育てのしかたが間違っている気がしてしまうことはたくさんある。
こういった本を読むことで見つめ直すことができる。」

育児中の女性
「改めて丁寧に読むと、自分の子育てを振り返るいい機会。」

佐々木正美さんのメッセージ

佐々木さんは、自閉症など発達障害の子どもたちを50年以上にわたってみつづけてきた、児童精神科医です。
一貫して「大人の思いどおりに育つのが良い子どもではない」というメッセージを伝えてきました。

(佐々木正美さん:『子どもの心の育てかた』)
“「失敗しても同じことを繰り返す」これは、幼児期の子どもの大きな長所です。”

(佐々木正美さん:『はじまりは愛着から』)
"「親が望む子ども」に育てるのではなく、「子どもが望んでいる親」になるという気持ち。"

(佐々木正美さん:『「育てにくい子」と感じたときに読む本』)
“手のかからない子がいい子だなんてそんなのは大きなまちがいですよ。
小さいころに手をかけさせてくれる子が本当はとてもいい子なんです。”

「救われました、このことばで」

佐々木さんのメッセージに救われたという母親がいます。
吉田宏美さんです。
一人娘の夢ちゃんは現在4歳。
ふとしたことで怒りだし、手がつけられなくなることに悩んできました。

吉田宏美さん
「気に入らないことがあったら、自分で感情を抑えられなくて、本当にひっくりかえって暴れて。
自分の何がいけないのかなとすごく考えました。」

しかし1年前、佐々木さんの本で読んだ、ひとつのメッセージに胸のつかえが取れました。

(佐々木正美さん:『「育てにくい子」と感じたときに読む本』)
“小さいころに手をかけさせてくれる子が本当はとてもいい子なんです。”

吉田宏美さん
「救われました、このことばで。」

小さな願いをかなえてあげる

吉田さんは夢ちゃんへの向き合い方を変えました。
通うのは佐々木さんの考えを実践している幼稚園。
子どもが落ち着かない場合、親はすぐに帰らず、そばにいるよう勧めています。
遊びのじゃまをされた夢ちゃんが突然怒りだしました。

そのあとも…。
夢ちゃんが何かを訴えるたびに、吉田さんは願いを聞いてあげます。
すぐに満足させてあげれば、こどもの要求はエスカレートしないというのが佐々木さんの考えです。

最近は夢ちゃんが落ち着いてきたと吉田さんは感じています。
不安も少なくなってきました。

吉田宏美さん
「要求に応えてあげる。
『だっこしてほしい』と言われたら、だっこする。
『ひざの上でごはん食べたい』と言えば、ひざの上に乗せてごはんも食べる。
娘の願いは本当に小さなことで、それをかなえてあげることは意識してやっています。」

今も途切れることがない 感謝の手紙

佐々木さんが亡くなってから1年。
妻の洋子さんのもとには、今も途切れることなく手紙が届いてます。
本を読んだ親たちからの感謝の手紙です。

佐々木正美さんの妻 洋子さん
「亡くなってもパパ(佐々木さん)のことを忘れないでいてくれる人がこんなにいる。
パパの言うように育ててよかったと言ってくれる。
パパもよろこんでいるし、私もうれしい。」

“かわいがるから本当のいい子になる”

佐々木さんのメッセージは、子育てに追われる日々のなかで親たちが忘れがちなことを教えてくれます。

“「いい子」とは大人にとって「都合のいい子」のことです。
いい子だからかわいがるのではなく、かわいがるから本当のいい子になるのです。”

和久田
「佐々木さんは、たとえ子どもと過ごす時間が短くても、信頼が深まる接し方をするのが大切とも説いています。
このため、仕事で育児に時間がかけにくい親たちにも支持されているということです。」

高瀬
「VTRに出てきた夢ちゃん、全身で自分の気持ち、感情を表現していましたよね。
そしてそれを温かい眼差しで真正面から受け止めているお母さんの姿も印象的でした。
佐々木さんはノウハウではなく、心の持ちようを説いていて、それが多くの人に響く、届く、理由なのかなと思いました。」

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