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2018年6月26日(火) NEW

スター・ウォーズ最新作を支える日本人CGクリエイター

高瀬
「あのヒット映画のシリーズ最新作が間もなく公開です。」

重要なCGを手がけた日本人CGクリエイター

ハリウッドのSF映画、スター・ウォーズ。
41年前に第1作が公開されて以来、世界中で多くの人たちを魅了してきました。
そのスター・ウォーズシリーズの最新作が、まもなく全国で公開されます。
監督と主演俳優も来日し、多くのファンが駆けつけました。

ここからは、髙橋アナウンサーとお伝えします。

髙橋
「おはようございます。
スター・ウォーズは、今作がシリーズ10作目なんですが、今回、映画を代表する宇宙船など重要なCGを手がけたのが、成田昌隆さん。
ハリウッドで活躍する日本人のCGクリエイターです。
成田さんに、最新作にかける思いを伺いました。」

「プレッシャーより作れる喜びのほうが大きい」

今回の作品は、スター・ウォーズシリーズで人気のキャラクター、ハン・ソロが主人公。
銀河のスラム地帯で育った若き日の主人公が、似たような境遇の仲間たちと出会い、冒険する物語です。
様々な乗り物や、街の景色など。
スター・ウォーズといえば、CGで表現された独特の世界観が魅力の一つです。
主人公と仲間たちが乗るミレニアムファルコン号はストーリーに欠かせない重要な宇宙船です。
この宇宙船のCGを制作した成田昌隆さんです。
CG制作チームのリーダーを務めています。

成田昌隆さん
「変なものは絶対に作れないという、非常にプレッシャーを感じる。
今のところ、プレッシャー感じるより、作れる喜びのほうが大きい。
あまりプレッシャーを感じず、非常に楽しく仕事をしている。」

45歳で決断「チャレンジしなかったと後悔はしたくない」

証券会社の駐在員として、家族とともにアメリカで生活していた成田さん。
45歳の時、大きな決断をしました。
映画制作に携わりたいという夢を捨てきれず、会社を辞め、ハリウッドの専門学校でCGを本格的に学び始めたのです。
そして、50代になってから、スター・ウォーズの制作チームに大抜てきされました。

成田昌隆さん
「チャレンジしなかったという後悔だけはしたくないと思いました。
映画に対する憧れというのがかなり強かった。
それが原動力になったと思います。」

成田さんのCG制作で特に評価されているのが、本物らしさへの徹底的なこだわりです。
実は、その仕事には、子どものころからの趣味が役にたっているといいます。
それが、プラモデル作りです。
仕事の傍ら、戦艦の模型を作り、全米の大会に出品したところ、最優秀賞を受賞。
模型作りを通して、細部まで作り込む大切さを学んだ成田さん。
そこで培った技術をCG制作に取り入れています。

成田昌隆さん
「コンピューターの中でプラモデルを作っている感じ。
一番大事なのは、造形力。
人が見てかっこいい形をクリエイトする力。」

デザイン画は1枚・部品は5万個!

こちらは、成田さんがデザイナーから渡された新しいミレニアムファルコン号のデザイン画です。

髙橋
「デザイン画って何枚もらえますか?」

成田昌隆さん
「これ1枚です。」

髙橋
「1枚!?」

この1枚を頼りに、まずは、宇宙船の部品をイメージすることからはじめます。
参考にするのは、戦車や自動車、戦闘機など、実際の模型の部品。
宇宙船には、どのような部品が必要か具体的に考えるのです。
こちらは、選んだ部品を参考にして作ったCGの部品です。

細部にこだわる成田さんは、プラモデル作りと同様にCGでも部品をひとつひとつ作り、宇宙船の形に組み立てていきます。
制作した部品は、なんと5万個。
納得がいくまで何度も組み立て直し、影の出方などのニュアンスにもこだわります。
1枚のデザイン画をもとに精巧な宇宙船を仕立て上げるまでに120日かかったといいます。

成田昌隆さん
「部品ひとつひとつにもいろんな形がある。
“スター・ウォーズっぽい部品”を見つける。
何十回も見て、私のDNAの中に”この部品はスター・ウォーズっぽく見える”というのがある。
そういった形で組み込んでいく。」

「最高水準」ロン・ハワード監督も高く評価

最新作を手がけたロン・ハワード監督も、成田さんが作りあげた宇宙船のCGを高く評価しています。

ロン・ハワード監督
「CGと映画の技術面は、本当に最高水準です。
成田さんの仕事はすばらしいし、とても重要です。
ファルコン(宇宙船)をはじめて観客に見せると『ああ!』と驚きの声をあげます。」

「何をするにも遅すぎることはない」

細部への徹底的なこだわりで、映画制作の夢を実現した成田さん。
今後も憧れの世界で活躍し続けていきたいと考えています。

成田昌隆さん
「もうこの年になったから、いまさら遅いんじゃないかと思わずに、僕の1つのポリシーは『何をするにも遅すぎることはない』と思う。
腕が震えてペンが持てなくなるまで、この世界で頑張っていきたいと思います。」

5万点の部品で作られた宇宙船をスクリーンで

髙橋
「成田さんは、『スター・ウォーズ』シリーズのほかにも、ヒット作『アイアンマン』や『トランスフォーマー』などのCG制作も手がけています。」

高瀬
「40代になって挑戦し、わずか5年ほどで高い評価を得た。
すごいことですね。」

和久田
「この宇宙船、映画の世界観そのものを表すものだと思うので、成田さんの緻密に組み立てあげる技と努力がスクリーンでどう映るのか楽しみですね。」

髙橋
「こだわり抜いた5万点の部品で作られた宇宙船がどんな動きを見せてくれるのか、今からドキドキしています。」

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