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2018年6月20日(水)

サッカーW杯 日本・初戦の勝利を徹底解説!

高瀬
「サッカーワールドカップ。
酒匂アナウンサーとお伝えします。」

和久田
「日本中が待ち望んだ勝利でしたね!」

酒匂
「やりましたね!
大事だといわれていた初戦で勝ちました。
最高のスタートです!
日本代表は1次リーグの初戦で、強豪コロンビアを破りました。
ワールドカップでアジアのチームが南米のチームに勝つのは、初めてのことです。」

日本 コロンビアに勝利

2大会ぶりの決勝トーナメント進出を目指す日本。
就任から2か月の西野監督、『受け身にならずにいく』と初戦に臨みました。
相手は、前回大会で大敗したコロンビアです。

試合はいきなり動きました。
香川選手のシュートを手で止めた相手選手が退場。
日本はペナルティーキックを得ます。
キッカーは香川。
開始6分で日本が先制しました。

しかし、前半39分、相手のフリーキック。
直接決められました。
1人少ない相手に追いつかれ、前半を折り返します。

観客
「人数も多いので、後半また点をとってくれると思う。」

西野監督はハーフタイムに、「ボールを自分たちでコントロールしろ」と選手たちに伝えました。
日本は積極的に縦パスを入れ、主導権を握ります。

後半25分には、勝ち越しを狙い、香川に代えて本田選手を投入。
その3分後のコーナーキック。
蹴るのは本田。
「練習の成果が出た」と、大迫選手。
日本が勝ち越しました。

試合終盤、コロンビアの猛攻。

実況
「ここで試合終了!
日本、ワールドカップ初戦、勝ちました!」

日本は2大会ぶりの勝利。
絶好のスタートとなりました。

観客
「本当に国民のために、よく戦ってくれたと思う。」

大迫勇也選手
「昔からの夢がかなったので、すごくうれしかった。
セットプレーはたくさん練習して、練習どおりの形が出せたので、みんなの力。」

香川真司選手
「すごくほっとしている、まずは。
(PKの場面は)うまくキーパーのタイミングをはずすことだけを意識して、練習でやっていた形を出せたのでよかった。」

本田圭佑選手
「しっかりと決勝点に絡む仕事ができて、そこに関しては非常にうれしく思っている。」

川島永嗣選手
「最後、厳しい時間帯が続いたけれど、本当にみんな体をはって守ってくれたので、いい結果を得ることができて本当によかった。」

吉田麻也選手
「またセットプレーで失点しているので、そこは引き続きの課題だと思う。
ここで満足せずにもっともっとハングリーになって、まだまだ自分たちができるということを、日本の皆さんにも、世界にも見せていきたい。」

長谷部誠選手
「この勝ちで間違いなくチームとしても勢いに乗れる。
次に向けて相手を研究して、自分たちのゲームプランを今回のように遂行する。
またしっかり勝ち点をとりたい。」

西野朗監督
「2戦目3戦目も非常に厳しい相手ですし、自分たちのストロングというものをいかに出せるか追求しながら準備していきたい。」

日本 初戦勝利! 徹底解説

酒匂
「ここからは、NHKサッカー解説の山本昌邦さんと試合を振り返っていきます。」

和久田
「見事な勝利でしたね。
特に後半は、日本の攻撃時間がすごく長かったように思えたんですが?」

山本昌邦さん(NHKサッカー解説)
「そうですね、このゲームは立ち上がりの入りがすばらしかった。
そして後半の修正と戦い方、これは本当に見事だったと思いますね。
必然の勝利だったかなと思います。」

流れをつかんだ先制点

酒匂
「コロンビアのペケルマン監督は、試合後、『われわれは開始3分で重要な選手を失ってしまった。日本にボールを保持されて選手たちは疲れていたし、日本は自信を持ってプレーしていた』と話していました。
強豪コロンビアから見事な勝利。
まず、どこが良かったのでしょうか?」

山本昌邦さん
「立ち上がりの15分、初戦ですし、非常に難しい。
その中でいい入りができて、ペナルティーエリアに仕掛けた。
そこからペナルティーキックを得て、相手が10人になった。
ここで精神的に主導権を握れるような展開に持ってこられたのではないかと思います。
昌子のクリアから香川のワンタッチがあって、ディフェンスラインの背後を一気に突いていくんです。
ゴール前で大迫が粘って、強さを見せた。
一度防がれるんですが、そこに香川が走って来てフォローしているという、この『前に行くんだ』という強い気持ちがPKにつながって、先制点がとれたというのは大きいですよね。」

酒匂
「相手も先制攻撃で気持ちが動揺した部分もあったのでしょうか?」

山本昌邦さん
「はい、『まさか日本がこんなに来るのか』というところはあったと思います。
それでハンドになったんですけど。」

高瀬
「大事な初戦で貴重な先制点、かつ相手が10人になった。
これはどういう意味を持つのでしょうか?」

山本昌邦さん
「相手が1人少なくなったことで、プレッシャーを全体にかけにくくなるんです。
そうすると日本の選手たちはプレッシャーをあまり受けず、技術的にはしっかりしているので、ボールを保持する時間が増えて、ゲームを優位に進められたのではないかと思います。」

強力な攻撃陣を封じた 組織的な守備

酒匂
「コロンビアというと強力な攻撃力が持ち味のチームですが、日本の守備はどうご覧になりましたか?」

山本昌邦さん
「日本の守備は『グループ戦術』みたいなことがすごく整理されていて、相手の強い力に対して複数でうまく囲い込んでボールを奪っていたんです。
縦のコースを抑えて、戻ってきた選手がボールを奪う。
抜かれないようにして、また囲んで、グループでボールを奪っていくと。
1人でかなわなくてもグループでしっかりと守備の対応をして、そしてボールを奪うところまでいけていたというところがよかったのではないかと思います。」

後半 流れを変えた“縦パス”

酒匂
「同点に追いつかれて、ちょっと嫌な雰囲気かなというところで後半に入りましたが、後半は日本の攻めがつながり出したように見えたのですが、いかがでしょうか?」

山本昌邦さん
「これは西野監督が、ハーフタイムで修正をしっかりしたと思うんです。
やるべきことをしっかり整理して、前半はなかなか見られなかった縦の攻撃がすごく整理・意識されていたと思います。
大迫の動きもそうなんですが、縦パスが入る。
大迫が引っ張るので、2列目の選手たち、乾や香川が前を向ける。
そうすると彼らの良さが出る。
これでリズムをつかんでいったというのが良い効果だったと思うんです。
そういうシーンが後半はすごく多くなって、一気に主導権を握っていったと思います。」

和久田
「チャンスのシーンが本当に多かったですよね。」

西野采配的中! 的確な選手交代

高瀬
「私たちが見ていても、良い流れ・雰囲気だなという中からゴールにつながっていますよね。
『ここが良かった!』という点をあえて挙げるとすると、どういうところなんでしょうか?」

山本昌邦さん
「全体が前に行く、そして相手が守備的に下がらざるをえないような状況で、そしてその中から生まれたセットプレーからゴールが生まれているんですね。
西野監督の意図を持った交代というのも、すごく当たったと思います。
後半のコーナーキックも、本田のキックの強さというのは彼の特徴なんですが、これも機能しましたし、苦しい時間に前線から守備力のある岡崎が果敢に行く、そしてまたボールをとられたら守備をしてくれることで、疲れている時間でも後ろはすごく楽になったと思いますね。」

酒匂
「そして山本さんといえば、1996年のアトランタオリンピックで日本がブラジルを破った際に西野監督の下でコーチを務めました。
その西野監督が今回、監督交代から僅かな期間でワールドカップに挑むことになりましたが、準備期間がほとんどない中でこうして結果を出せたというのは、何が大きかったのでしょうか?」

山本昌邦さん
「1つは、選手を萎縮させるということよりも、偉大だと感じさせるような言葉をかけて、感情のマネジメントをして、自信を持たせて試合に臨ませたということが一番大きかったのではないかと。
その勇気が最初のゴールに見事につながったのではないかと思いますね。」

酒匂
「先ほどもおっしゃってましたが、選手起用も的中したということなんですよね。」

山本昌邦さん
「選手たちの特徴・強みというのをよく理解して、岡崎・山口の活用や本田の投入、この辺は本当によく流れを掴みましたよね。」

酒匂
「先発メンバーも、今までとはちょっと違う部分がありましたよね。」

山本昌邦さん
「そのとおりです。
ここまで使われていなかった、スピードがある昌子を相手の対策として使ったり、ボランチのところに柴崎を使ったことで、うまくゲームを自分たちが支配しながら進める時間を作ったことが、この見事な勝利に貢献したと思います。」

和久田
「そして、相手チームの分析もかなり正確だったようですね。」

山本昌邦さん
「たぶん、日本の分析班はかなり緻密にやって、ハメス・ロドリゲスがもうスタメンで来ないということは掴んでいたと思うんです。
それによって柴崎を行かせる形をうまく構築できたのではないかと思います。」

酒匂
「そして1次リーグで日本と同じグループH、もう1試合ありました。
ポーランド対セネガル、こちらはセネガルが接戦を制しました。」

同グループのライバルは ポーランド×セネガル

ポーランドのレバンドフスキ、セネガルのマネ。
両チームのエースが注目を浴びました。

セネガルは前半37分、マネのパスからチャンス。
これがオウンゴールとなって、セネガルが先制します。

一方、ポーランドは後半4分、レバンドフスキの突破。
このプレーでフリーキックを獲得します。
自らキッカーとして狙いますが、防がれます。

逆にセネガルは15分、相手のミスを突きました。
セネガルが日本に続いて勝ち点3を上げました。

グループAの第2戦、ロシア対エジプトは地元ロシアが3対1で勝ち、2連勝としました。
エジプトは連敗です。

次はセネガル戦 日本はどう戦う?

酒匂
「グループHの結果は、日本が1位。
勝ち点・得失点で並ぶセネガルが、受けた警告ポイントの差で2位となっています。
まだ強いチームが残っていますが、どんなところを楽しみにしてらっしゃいますか?」

山本昌邦さん
「まずはセネガル戦に向けていい準備をすることなんですが、『結束力』と『競争』。
香川と本田の競争にあるように、チーム内でレギュラーが保証されていないところは強くなっていくと思うんですね。
ここからさらに成長して、いい試合を見せてほしいと思います。」

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