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2018年5月1日(火)

あと1年 “新しい時代”になる

高瀬
「中澤アナウンサーとお伝えします。」

来年の5月1日 『平成』から新しい元号に変わる

中澤
「今日は5月1日。
ちょうど1年後の5月1日はどんな日かと言いますと、皇太子さまが新しい天皇に即位される日です。
これに合わせて、政府は、元号を改める『改元』を行う方針です。
『平成』から、新しい元号に変わります。」

保里
「私は平成2年生まれなので、前回の改元の時は生まれていなかったのですが、いろんなことがあったんですよね?」

高瀬
「ええ、ありましたよ。
私は当時中学生で、詳しいことはわかっていませんでしたが、時代が変わるんだ、新しくなるんだ、という不思議な感覚がありました。」

中澤
「その時、小学生や中学生は冬休みでしたよね。」

高瀬
「ああ!
そうでした。」

中澤
「新しい元号に変わるのに向けて、すでにさまざまな分野で準備が進んでいます。
その前に、『平成』に変わった時は何が起きたのか、振り返ります。」

昭和から平成へ 改元で何が起きたか

「新しい元号は平成でございます。」

29年前の1月8日、元号が「平成」と改められました。
前日、昭和天皇が崩御したためでした。 

自治体や企業では、元号の書き換え作業に急きょ追われました。
葛飾区役所では、新元号の「平成」が発表されるとすぐ、システムの改修を開始。
戸籍などをすべて打ち直す必要があったため、残業が続いたといいます。

当時の職員
「これから先、システムがうまく動くか気になるところ。」

鉄道の駅では…。
大量にあった「昭和」と印刷された切符。
「平成」に手作業でかえていきました。

「ゴム印は買ってきた?」

当時の鉄道員
「いえいえ、平(たいら)の駅と成田の駅がありますので、『平』と『成』をいかして、『平成』というのを今日作りました。」

ハンコ店では…。
「平成」のゴム印が飛ぶように売れました。

さらに、新元号にあやかろうという動きもありました。
法務局に訪れた大勢の人たち。
企業名に「平成」を使いたいという人が殺到したのです。

当時申請した人
「会社を作るところで、名前を探しているところ、ちょうどいい名前があった。」

「平成レジャー」に「平成喫茶」、様々な分野で考え出された、「平成」の名のつく会社。
平成元年には、全国各地の600以上の会社が「平成」の文字を社名に取り入れました。

「改元のたびに 実務的な影響がある」

高瀬
「こういうことがあったんですよ(平成生まれの保里さんへ語りかける)。
でも、平成というその響きとか、字に慣れるまでは結構時間がかかりましたよ。
そういったことも含めて、新しい動き、新しい時代ということなんですよね。」

中澤
「そうですね。
『改元』が、日本の歴史上、何回あったかというと、これまで247回行われています。
こちら、『武士の家計簿』などの著作でおなじみの、日本史の研究家、磯田道史(いそだ・みちふみ)さんです。
磯田さんは、歴史を振り返ると、元号が改まるたび、今と同じような対応に追われた、といいます。」

国際日本文化研究センター 磯田道史准教授
「これは武士の家計簿。
慶応という年号で帳簿を作っているわけですが、明治に改まったら『明治と改元』と、帳簿の上にもう1回新しい年号を書き足す。
そういう影響が、実務的にはある。」

保里
「こういった作業が、繰り返してきたんですね。」

中澤
「そうなんですよね。
ただ、今回の改元の特徴は、前回のように新元号が発表された翌日ではなく、『準備期間がある』ということなんですね。
先ほど、VTRで元号が平成に代わった時、対応に追われていた葛飾区では、準備がすでに始まっています。」

【葛飾区役所】書類に西暦を併記

当時、区役所で担当した利谷十四男(としや・としお)さんです。
前回課題となったのは、計画書や書類の表記です。
ほとんど、元号のみで記載していました。
そこで今回、新しい元号に代わる前に、元号と西暦を、併記することにしました。
今後、元号が代わっても、修正する必要はなくなったといいます。

葛飾区 総務課 利谷十四男課長
「西暦を併記することで、これは“何年間の計画”と、すぐ分かるメリットがある。
区民にも分かっていただける。」

【ハンコメーカー】注文増を見据え材料確保の準備

ハンコのメーカーでも、対応が始まっています。
平成に元号がかわった時、材料の木材が不足して、納品に支障がでました。
今回は注文が増えることを見据え、あらかじめ材料を確保する準備を進めています。

ハンコ製造販売会社 小嶋茂男社長
「きちんとした商品を届けられるよう安定供給につとめたい。」

【カレンダーメーカー】来年にかぎり 西暦のみ

カレンダーメーカーでは…。
来年のカレンダーは、『新しい元号』が公表されてから作ることにしていました。
通常は、1年前から印刷を始めますが、今回は、出荷が間に合う、ギリギリまで待つことにしたのです。
しかし、発表がなかったため、先月から印刷を開始。
現在、急ピッチで生産しています。
これまで、150種類のカレンダーに入れてきた、元号。
来年のカレンダーにかぎり、すべて元号をやめ、西暦のみにしました。

新日本カレンダー 宮崎安弘社長
「これは仕方がないとことと思っています。
今回は残念ですが元号を外して印刷しています。」

【平成筑豊鉄道】新元号でも 設立当初の思いを大切に

平成を名前に取り入れた会社は、気持ちを新たに次の時代に挑もうとしています。
福岡県の第三セクター、平成筑豊鉄道です。

平成筑豊鉄道 河合賢一社長
「鉄道が発足したとき、“新しい時代に向かって”という意味も含め、平成という名前がついた。」

ここまで、厳しい経営を強いられてきましたが、新しい元号となり「平成」が終わっても、設立当初の思いを大切にして力を尽くしていきたいとしています。

平成筑豊鉄道 河合賢一社長
「一生懸命やってきた30年だったと思います。
次の年号にになってもしっかり頑張っていきたい。」

「“新時代なんだから 新しいことを”という空気はいい」

日本史研究家の磯田さんは、今回の改元を機に、新しい時代の空気になると考えています。

国際日本文化研究センター 磯田道史准教授
「“新しい時代に入った”という雰囲気が、国内にも広がる。
これまでの行きがかりにこだわり続ける日本人にとって、改元を契機に、“新時代なんだから、新しいことを1つやってみろ”という空気が出るのはいいこと。
心理的な面、社会心理が、ある程、度経済的なものにも影響を及ぼす気はします。」

新元号になることが 新しい時代の幕開け

保里
「いろんな動きがありましたけど、新しい元号になるということが、新しい時代の幕開けだと、言うことなんですね。」

高瀬
「同時に、平成、昭和という元号が、深み、重みを増して行くんだな、という感じがしますよね。
別に色褪せるわけではなくて。
そういう風に思いたいですし。
ただ、やっぱり、気になるのは、新しい元号ですね。」

今 元号がある国は 日本だけ

中澤
「そうですね。
みなさんに、覚えておいていただきたいのは、今、元号がある国は、世界で唯一日本だけなんです。
だから大事にしたいという思いもあります。
それから、日本で最初の元号は何だったか。
おそらくお二人もご存知だと思います。
645年、って記憶していませんか?」

高瀬
「大化!」

中澤
「そうなんです。
そこから始まった、ということなんですね。
焦点の、『新たな元号』ですが、政府内では、天皇陛下のご在位30年を記念して、来年2月に開催される式典以降に発表するのが望ましい、という意見が強まり始めています。」

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