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2018年1月9日(火)

廊下は・・ えっ?「元気に走りましょう!」

高瀬
「さて、北日本では今日(9日)からまた大雪という予報も出ていますが、今日から『冬点描』と題して、全国各地の心温まる冬の表情をシリーズでお伝えします。」


和久田
「けさの舞台は、北海道です。
北海道の冬といえば、雪ですよね。

公園の遊具もご覧の通り。
この時期、子どもたちの運動不足解消が大きな課題になっています。
こうした中、子どもたちが元気に走り回る場所があります。」

高瀬
「普段は“走ってはいけない”と言われている、あの場所です。」

5年前に始まった「廊下マラソン」

取材・撮影:吉田泰三(NHK札幌)

息を弾ませ、子どもたちが走るのは、学校の廊下です!
階段を勢いよく駆け上がり、職員室前もおかまいなし。
名物の「廊下マラソン」です。

舞台は、北海道厚沢部町。
全校児童28人の鶉小学校です。
冬でも思い切り体を動してもらおうと、廊下マラソンは5年前に始まりました。
しかし、廊下は走ってはいけない場所。
当初、先生たちは…。

低学年の担任
「校内を走るのは、考えられないこと。」





保健の先生
「やっぱり最初は違和感。」

廊下を走るという異例のアイデアを出したのが、本谷弘之(もとや・ひろゆき)校長です。

鶉小学校 本谷弘之校長
「雪が降っても運動するために、学校では考えていく必要がある。」

廊下マラソンは、週4回。
授業が始まる前、8時5分から始まります。

コースは、まず体育館から渡り廊下を抜け、心臓破りの階段を上り、校舎2階の廊下を奥まで駆け抜けます。
再び階段を下ると、最後は校舎から体育館まで100メートル。
1周、およそ250メートルのコースを、7分間走り続けます。
子どもたちにとっては、思い切り走れる貴重な場所。
1年生から6年生まで、全員で走ります。
学年や体力に応じて、決められた時間で何周走れるか、1人1人が目標を定めて挑戦します。
最高記録は、7周。
廊下マラソン史上、達成できたのは、わずか3人です。
子どもたちの頑張りを、先生たちも応援しています。
1年生の男の子は…。

「5周。
はじめて(走れた)。
大変だけど楽しい。」

ずっと5周どまりの4年生

毎回、何周走ったかは、廊下に貼られたカードに記録。

去年(2017年)4月に札幌から転校してきた、4年生の小納雅翔(このう・まさと)君です。
記録は、ずっと5周どまり。

小納雅翔君
「みんなはだいたい6周行ってるから、ぼくも6周行ってみたい。」

目標は、2学期の間に6周を走ることです。

この日も、6周を目指して走り出しましたが、後半、階段で息切れし、ペースダウン。
その後もペースを上げることができず、5周に終わりました。
雅翔君には、6年生と5年生の兄弟がいます。
2人とも、すでに6周を達成しています。
どうすれば6周走れるか、相談してみました。


「階段あるじゃん。
ここで休憩しないでペース上げて、休憩時間減らして。」

ポイントは、階段で休まないこと。
さらに…。


「最初は6周の人についていけばいいのさ。」

ペースの速い人についていくというアドバイス。


「見えなくならない程度でついていけばいいの。」

小納雅翔君
「僕のペースが違う。
なんでわかんないの。
合わせられないの。」


「じゃあ6周行かなくていいの?」

小納雅翔君
「なんでお前が決めるの?」


「ケンカしないの。」

雅翔君、それができないから悩んでいるんだよね。

目標達成へ・・ あきらめない!

2学期の間に6周走るという目標は達成できるのか。
冬休みまで、あとわずか。

雅翔君はこの日、スタートから猛ダッシュ。
先頭集団に必死でついていき、階段も休まず駆け上がります。

前半頑張りすぎたのか、3周目の階段でペースダウン。
いつもなら、ここで、あきらめてしまう雅翔君ですが…。

小納雅翔君
「このままじゃいけねー。」

最後の力を振り絞り、ラストスパート。

小納雅翔君
「あーちくしょー!」

体育館まで数メートルのところで、終了の合図。
6周には届きませんでしたが、これまでで一番長く走ることができました。
走り終えた後、雅翔君は、7周の記録を持つ6年生にアドバイスをもらいました。

「2周目はちょっとスピードダウンして、3周目はまたあげる感じ。
交互にいったほうが、6周行きやすい。
がんばってください。」




小納雅翔君
「6周行けなかったので悔しいけど、みんなと走れるのが楽しい。」





走ってはいけないはずの廊下で行われるマラソン。
元気な子どもたちの足音が、冬の校舎に響きます。

和久田
「もうちょっとで6周って、手応えつかめていましたね。
雅翔君頑張りました!」

高瀬
「こっちも体があったまってきました。
でも、小学生のみなさん、これを真似して、廊下は走っちゃダメですよ!」

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