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2017年8月26日(土)

夏点描 まだ知らない絶景を求めて

小郷
「全国各地の夏の表情を切り撮る『夏点描』です。
世界的に有名な南米ボリビアの「ウユニ塩湖」。」


 

二宮
「湖面が鏡のようになって、不思議な写真が撮れることで観光客に人気なんですよね。」

小郷
「私もそんな写真を撮りたいなと思って、一度行ってみたいと思っているんですけど、ちょっと遠いんですよね。」

二宮
「ただ、南米まで行かなくても、この風景と同じような写真を撮れる砂浜が、香川県にあるというんです。
奇跡の絶景を追い求める、ひと夏の物語です。」

まだ知らない絶景を求めて

リポート:田元俊之(NHK高松)

家族連れでにぎわう海水浴場です。
夕暮れ時になると…。

表情が一変します。

「茨城県です、インスタ!」

「いい感じの写真を、インスタ映え狙って。」

香川県の西部にある三豊市です。
田畑が広がる自然が豊かな地域です。
しかし、若い人たちは都市部に出ていき、活気は無くなる一方です。

石井紫(いしい・ゆかり)さんです。
地元の魅力は何か。
人をひきつける観光資源を探してきました。

三豊市観光交流局 石井紫さん
「実際に三豊市のどんなところが、観光素材として活用できるか考えた時、三豊市自体、有名な観光地ではなかった。」

そんな時、頭に浮かんだのが、地元の砂浜で知り合いが撮影した写真でした。
それは、水面に人と風景が映り込む1枚。

三豊市観光交流局 石井紫さん
「どうやって撮ったんだろうと思って。
すごく不思議な雰囲気が流れていたので、こんなところが地元にあるんだと思い、ビックリしました。」

さっそく石井さんは動きます。
SNSに写真を投稿。
すると、見た人の数はこれまでの4倍。
およそ4万人に急増しました。
呼びかけの効果は、てきめんに現れました。

三豊市観光交流局 石井紫さん
「インスタとかSNSにあげて、それを見た人がまた来てくれる。
連鎖の力がすさまじい。」

この夏、砂浜に行ってみると…。

これまでは見かけなかった若者の姿が大勢ありました。
しかし、目の前に広がるのは、ごく普通の砂浜。
どこにも絶景はありません。

「なかなかイメージしていたよりは…。」

「どういうふうに撮るんだろうって思いました。」

「海なのか、何なのか…。」

「どうやって撮ればいいか、わからなかった。」

SNSで見た絶景はどこで撮れるのか。
実は、撮影するタイミングがカギです。
潮がひいて干潟が現れるのを待ちます。

砂浜に残った水たまりに風景が鏡のように映し出されるのです。
どうしたらうまく撮れるのか。
石井さんは、そのコツを地元のアマチュアカメラマンに教わっています。
撮影に大切なのは、水面が揺れないことだと言います。

地元のカメラマン 岩田隆さん
「ここの干潟は、一番山に近いというか、風がとまりやすい。」

三豊市観光交流局 石井紫さん
「ちょっと波がたっているんですよね…。」

観光客は、つい海に近づいてしまいます。
すると、波や風で水面が揺れてしまい、思うような写真にならないのです。

三豊市観光交流局 石井紫さん
「もしよかったら、あっちの干潟に行ってもらったら。」

地元のカメラマン 岩田隆さん
「しゃがんでみて、自分のカメラで一枚撮ってみてください。」

いざ撮影!と思ったやさきに、太陽が雲に隠れてしまいました。
さらに…。

地元のカメラマン 岩田隆さん
「ちょっと急に風が出てきたので、ちょっと波が出てきたから。」

しばらく待ちぼうけ…。

撮影開始から4時間。
ようやくたどりついた「絶景」です。

三豊市観光交流局 石井紫さん
「みんなが感動して、その感動を伝えたくて、やっぱりすぐに投稿してくれるので、すごく、その投稿から感動が伝わるんですね。
地元の人も気づかなかった魅力というのを、どんどんこれから発信していきたいなと思う。」

それぞれが切り取った「絶景」。
隠れていた地域の宝が、すてきな思い出につながった夏です。
 

小郷
「本当にありましたね。
南米に行かなくても香川県に、こんなきれいな写真が撮れるところが。」

二宮
「気づかなかった魅力が発掘されて、それがSNSで発信されて、それを見て、行きたいと。
SNSがかなりその場所に行く動機付けになっているんだなと思いますよね。」

小郷
「そして、まだまだこれからも、いろんな私たちの知らない絶景が発掘されそうですよね。」

二宮
「ご紹介した、三豊市の観光交流局では、せっかく訪れても撮り方がわからない人のために、ホームページに撮り方のコツを掲載しています。」

小郷
「そして、絶景を撮りたい方への情報です。
父母ヶ浜の干潟は朝現れたり、昼現れたり、干潮の時間によって変化するんですけれども、夕日のきれいな絶景写真を撮るというチャンスは、来月(9月)8日から10日までの3日間だということです。」
 

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