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2017年7月29日(土)

心震わす 奇跡の少年少女合唱団

今、アメリカで話題の子ども合唱団、ワン・ボイス・チルドレンズ・クワイアです。
子どもたちの生き生きとした歌声が共感を集め、インターネットの動画再生回数は、1億2,000万回!

 

ホワイトハウスにも招かれ、オバマ前大統領夫妻にも披露しました。

二宮
「なぜこれほど、人々の心をとらえているのか。
そこには、1人の日本人指導者と子ども達の成長の物語がありました。」

心動かす 個性あふれる歌声 話題の子ども合唱団

リポート:中澤輝

合唱団が拠点を置く、アメリカ・ユタ州のソルトレークシティー。




 

週に一度の合唱団の練習日。
4歳から18歳まで、150人の地元の子どもたちが参加しています。

率いるのは、大阪出身の福田真史(ふくだ・まさふみ)さん、41歳です。
子どもたちは、それぞれ自由なスタイルで歌っています。
福田さんは、どんな歌い方も否定しません。
一人ひとりの声をかけがえのない個性だと捉えているからです。
 

福田真史さん
「いい声だ!
ずいぶん太い声が出るようになったね。
その調子で、がんばって。」

 

全員の個性を発揮させるには、ある秘密があります。
高く繊細な少女の声も。
あどけなさが残る女の子の声も。
声変わりが終わったばかりの男の子の声も。
福田さんは、一人ひとりの声の特性をうまく引き出すために、1つの曲をたくさんのパートに分けて編曲します。

福田真史さん
「7パートとか、8パートになってきます。
絵の具に例えると、すごい数の色。
全部使わないと、もったいない。」

次々と、様々な声が重なり合い。
これが福田さんが目指すハーモニー。
誰一人欠けても成り立ちません。

福田真史さん
「僕は指導者として、彼らの声を見いだすのが使命、役目。」

福田さんの元で、子どもたちの間にも互いをほめ、尊重する雰囲気が生まれています。

「福田さんは、自分を信じることを教えてくれる。
何でもできる気になる。」

「私たちみんなが、合唱団にいるべき存在だと感じさせてくれる。」


 

合唱団は、様々な問題に直面している子どもたちにも自信を与えています。

エル・リベラさん、15歳です。
10歳の時、男の子に容姿と低い声を否定されたことで、自分に嫌悪感を抱くようになりました。
自らの体を傷つけたこともありました。

エル・リベラさん
「みんなが望むような自分になれないなら、自分から価値を落としてしまえと思うようになりました。」

そんな時に知人に誘われ、入った合唱団。
福田さんからかけられたひと言によって、エルさんのコンプレックスは自信に変わりました。

エル・リベラさん
「“大人っぽい声だね。低い音域がよく出ている”と言ってくれたのです。
私のことを、見守ってくれている。
とても幸せな気持ちになりました。」

  

穏やかな気持ちを取り戻すことができたエルさん。
今では、合唱団のムードメーカーになっています。
互いを認め合う合唱団の雰囲気に勇気づけられ、いじめを乗り越えた子どももいます。

タイラー・タナカ君、13歳です。

タイラー・タナカ君
「学校では、本を落とされたり、ロッカーに突き飛ばされたり、とても怖かったです。」

いじめを恐れて、これまで自己主張することを避けてきたタイラー君。
合唱団で一歩踏み出す出来事がありました。

この日、福田さんにソロを歌いたいと名乗り出たのです。
福田さんの前で歌います。

福田真史さん
「とてもいい、よくやった。」

タイラー・タナカ君
「ありがとう。」

合唱団の中に居場所を見つけたタイラー君の歌声です。

タイラー・タナカ君
「仲間の前でソロを歌えて、合唱団の一員になれてよかったです。
合唱団で、できるだけ多くの友だちをつくりたいです。」


 

福田真史さん
「“ひとつの大家族”だと思っています。
ひとりとして、家族の中で寂しい悲しい気持ちにしたくない。
みんなで、総合的に助け合って、足したときに1+1は2ではなく、5でも10でも無限大になる。
そういう気持ちで、みんなにいてほしい。」

福田さんとともに歌う、ワン・ボイス・チルドレンズ・クワイアの子どもたち。
歌声と笑顔は、今日も世界に響いています。
 

二宮
「歌っていることを楽しんでいるという印象でしたが、合唱というと、みんなで同じ歌い方を目指すというイメージがありましたが、一人ひとりの個性を生かすことで、より生き生きとしたハーモニーになるんだなと思いました。」

小郷
「誰一人欠けても成立しないという合唱が、本当に子どもたちの自信にもつながっているようでしたよね。
指導者の福田さんは、アメリカ留学中に作曲した曲が、ソルトレークシティーオリンピックの公式CDに選ばれました。
その時に、地元の子どもたちと合唱したのがきっかけで、この合唱団を結成しました。 」

二宮
「秋には、九州での公演が予定されているということで、日本でも、そのハーモニーが聴けるということですね。」

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