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2017年4月23日(日)

旬体感 宮城 南三陸町 豊かな海が育む 銀ザケ&ホヤ

千葉
「今回は私のふるさと、宮城県を旅してきました。
宮城県の沖合は、親潮と黒潮が交わる豊かな漁場が広がっているんですけど、その海で盛んに行われているのが、海産物の養殖です。
なかでも宮城県が全国一の生産量を誇っているのが、これからの季節、まさに旬を迎える銀ザケとホヤです。
宮城県北東部の南三陸町を訪ねてきました。」

宮城 志津川湾 絶品!海の幸

宮城県南三陸町の志津川湾です。
湾に面する戸倉地区の漁港を訪ねました。
今月(4月)中旬、水揚げが始まったばかりの養殖の銀ザケ。
1匹、1キロから1.5キロあります。
銀ザケは、秋に国内でとれるサケとは種類が異なっていて、今が旬。
身もしまっていて、味も濃厚だと言います。

「旬ですから。
身がすごくしっとりしていて、お刺身には最高。」

佐藤正浩さん。
親の代から、戸倉地区で銀ザケの養殖を行っています。
佐藤さんの船で銀ザケのいけすを見せてもらうことにしました。
港を出たのは朝5時。
目に飛び込んできたのは…。
 

千葉
「毎朝こういう空が見られているんですね。」

佐藤正浩さん
「やってるほうは、眠いだけ。」

戸倉地区では、佐藤さんをはじめ、6つの家族が共同で銀ザケの養殖をしています。
銀ザケは水温が上がる夏を越せないため、水揚げできるのは、7月までのわずか3か月なんだそうです。

この日、みんなで行っていたのは、選別の作業でした。
3万匹が泳ぐいけすから、出荷できる大きさになったサケを別のいけすに移し替えます。

千葉
「簡単そうに見えますけど、1匹あたり1キロ以上ありますからね。」

佐藤正浩さん
「やるすか?」

千葉
「やってみたいです。」

私も特別にお手伝いさせていただきました。
サケが傷まないように、手早くすくうのがポイントなんだそうですが…。

千葉
「ヨロヨロになっちゃう。
本当に1人じゃできない作業ばかり。」

ひと仕事を終えて、待ちに待ったご褒美です。
とれたての銀ザケのお刺身です。

千葉
「待ってました、この時を。
味が濃い!
脂と魚の味が、ちょうどいい具合。」

佐藤正浩さん
「とれたては、おいしいっすね。」

志津川湾で銀ザケの養殖が始まったのは、今から40年ほど前です。
遠洋漁業が衰退する中、新たな収入源を確保するためでした。
安い輸入品との価格競争も乗り越えて、養殖が軌道に乗り始めていた矢先。

 

東日本大震災の津波に襲われました。
養殖施設はすべて流され、佐藤さんの船も、海から3キロ内陸で見つかりました。

佐藤正浩さん
「何もなくなったんで、仕事のことを考える余裕はなかった。」

先行きがまったく見えない中、戸倉地区で養殖を行っていた6家族全員が、再開に向け動き始めました。

佐藤正浩さん
「海は生活の糧。
ゼロからの出発というのがあったので、みんなで作り上げて、みんなでやれるものになるというのが一番。」

新たにいけすを作り、船も修理。
網などの道具もいちからそろえて、震災の翌年には、なんとか出荷にこぎつけることができました。

漁師
「震災があって、“できないかな”って、みんな言っていたときに真っ先に始めて。
今があるので、こういうものは後世にも、南三陸町の仕事として残していきたい。」

戸倉地区、自慢の銀ザケ。
漁師の皆さんと一緒に、とっておきの料理をいただきました。
地元で昔から食べられてきた、銀ザケのちゃんちゃん焼きです。

千葉
「うーん、ふわふわ。
みそとあいますね。」

こちらは、銀ザケのから揚げです。




 

さらに、シメは押しずしです。
サケの切り身にひと塩ふって、うまみを引き立たせています。

佐藤正浩さん
「みんな、いいものを作ることに向けて頑張っているので。
まだまだ勉強して、もっともっと、いいものを作っていきたい。」

この季節、銀ザケのほかにも、地元の人たちが待ちわびている食材があります。
志津川湾で40年あまり養殖を続ける村岡賢一さんに案内してもらいました。

 

こちらは、ホヤです。
まさに、これから旬を迎えようとしています。
ホヤは、海の中でじっくりと成長するんですが、こちらは、3年以上かけて育てたものです。

 

“海のパイナップル”とも呼ばれるホヤ。
とれたてを船の上でいただきました。

千葉
「最初、苦いんですけど、だんだん甘くなってくる。
この味!この味!」

ホヤの養殖も震災で、大きな被害を受けました。
村岡さんが今、使っているイカダは、全国からやってきたボランティアが作るのを助けてくれました。

村岡賢一さん
「この海のいかだを支えてくれているのは、ボランティアさん。
だから、本当に頭が下がります。
私たち漁師も気持ちが変わったんですよ。
ものすごく優しくなりました。
本当は荒いんですけど。」

港に戻って、村岡さんいちおしのホヤ料理をふるまってもらいました。
ホヤの酒蒸しです。

千葉
「弾力がある。」

村岡賢一さん
「ホヤが嫌いな方でも食べられるのが、酒蒸しなんですよ。」

村岡賢一さん
「今までは、あって当たり前、食べて当たり前でいたんだけども、(震災の)あの瞬間に何もなくなりましたから。
こういう食材のありがたさを認識していると思う。」

南三陸町、志津川湾。
この時期ならではの海の幸を満喫しました。


二宮
「どれもおいしそうですけれども、何より食べっぷりが立派!」

千葉
「全部、ひと口でいただいちゃいました。」

小郷
「皆さんの努力があって、震災を乗り越えて、こうした恵みを味わえるんですね。」

千葉
「まさに、この春、銀ザケの養殖をされていた6家族全員が、ようやく自宅を再建することができたそうなんです。
震災前の日常が、徐々に戻りつつあるなと再確認できました。」

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