これまでの放送

2016年7月16日(土)

PL学園 OBが見つめた“夏”

近田
「甲子園で春夏合わせて優勝7回。
高校野球の歴史にその名を刻んできた、大阪のPL学園。」 

小郷
「しかし、不祥事などの影響で、昨年度から部員募集を停止。
現チームは、3年生12人のみとなり、この夏かぎりでの休部が決まっています。」

近田
「そのPL学園、昨日(15日)夏の全国高校野球大阪大会に登場しました。
後輩たちの戦いを見つめる、2人のOBに密着しました。」

PL学園 休部へ OBが見つめた夏

大阪大会2回戦が行われた球場。

PL学園のOBで、元プロ野球選手の宮本慎也さんです。
東京から駆けつけました。
日本代表でもキャプテンを務めた宮本さん。
PL学園での3年間が、自らの野球人生を支えてくれたと言います。

 

宮本慎也さん
「やっぱり野球に対する厳しさというかね、そういうのを僕は3年間たたきこまれたので、それが、のちのちの野球人生に大きく生かされた。
僕の土台ができたのは本当にPLだと思っている。」

甲子園で数々の栄冠に輝いたPL学園。
中でも、昭和58年夏からは桑田、清原の「KK(けーけー)コンビ」を擁して、5シーズン連続で甲子園に出場し、いずれもベスト4以上に進出。
昭和62年には、春夏連覇の偉業を成し遂げました。
しかし平成13年に、野球部内での暴力が明らかになり、その後も不祥事が続きました。

この夏かぎりで休部が決まっている母校に、東京からエールを送るOBがいます。
12年前に卒業した、出川亮太さんです。
3年生の夏には甲子園にも出場しました。

ペンネーム“なきぼくろ” 出川亮太さん
「よみがえってきますね。
しょぼいなあと思って。」

出川さんは現在、「なきぼくろ」のペンネームで漫画家として活躍しています。
連載しているのは、PL学園での経験をモチーフにした高校野球マンガです。

 

OBだからこそ分かる強さの秘密を伝えたいと考えました。
出川さんの作品には、試合や練習だけでなく、厳しい寮生活の様子が多く描かれています。


 

主人公が、私生活に至るまで細かく決められた部のルールに驚くシーンです。
こうした野球以外の生活にこそ、強さの秘密があったと出川さんは考えています。

ペンネーム“なきぼくろ” 出川亮太さん
「相手に勝てる要素をいっぱい増やしていくのがPL。
試合前には1時間前にグラウンドに来て、みんなでゴミを拾って試合に臨む。
そういう姿勢がPL学園の伝統なので。
寮で教わることが試合にもつながってくるんで、そこがPLの強さやと思いますね。」

昨日の初戦。
PL学園が挑んだのは、春の大阪大会ベスト8の強豪です。 大勢のファンやOBがスタンドを埋め尽くしました。
出川さんは原稿の締め切りが迫り、応援には行けませんでした。

球場にいる同級生から試合経過が届きます。





ペンネーム“なきぼくろ” 出川亮太さん
「1回表、2点先制。」

「仕事って、はかどりますか?」

ペンネーム“なきぼくろ” 出川亮太さん
「(仕事に)ならないです。」

ベンチには、出川さんが送った色紙。
後輩を励まします。
試合は互いに点を取り合う激しい展開に。
1点を追うPL学園、9回の攻撃。
2アウトランナーなし。
最後の打者は、ライトフライ。
出川さんの激励も、あと一歩届きませんでした。

ペンネーム“なきぼくろ” 出川亮太さん
「負けましたね。
何も言えないですね。
頑張ったと思います。」

 

後輩の姿を見届けた宮本さん。
休部は、時代の流れからも、やむを得なかったと感じる一方で、無念の思いを語りました。

宮本慎也さん
「高校時代の野球部自体がなくなる、休部になってしまうので、PL出身のいま大学野球、社会人野球、プロ野球で活躍してる選手は、より一層、PLの名前を残すためにも頑張ってほしい。
またOB僕ら、ユニフォームを脱いだ人間も、野球界にとって必要な場所にいられるように頑張っていければいいなと思います。
募集を止めた時点で、こう(休部に)なるんであろうというのは予測はしてたので、しかたないと思う部分と、しかたなくないという部分というのが正直な気持ちです。」

かつて、野球少年たちが憧れた名門、PL学園。
ひとつの時代が終わりました。

Page Top