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2020年2月12日(水)

“曲がり角”の生保

時代の変化に合わせ、生保も変わろうとしています。

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生命保険会社は今、経営環境が厳しい状況です。よくある死亡保険は、少子高齢化などで契約高が大きく減少しています。そうした中、新たなニーズを開拓しようという動きが出ています。

認知症に備える新商品でニーズ開拓

【報告:経済部 櫻井亮記者】
大手生命保険会社、明治安田生命の東京・中央区の営業所。朝礼が行われ、ある勉強会が開かれています。認知症についての勉強会です。担当者が「2060年には認知症が1000万人を超える。病気になる手前で改善プログラムを打っていただく」と説明していました。

この会社が2月から新たに販売を開始したのは、認知症に備える医療保険です。例えば50歳の男性の場合、月々2200円余りの保険料を支払えば、認知症と診断された際に200万円の保障が受けられます。今や、65歳以上の3.5人に1人が、認知症もしくはその予備軍と言われる中、新たなニーズを開拓しようと考えました。

さらに、認知機能の衰えをチェックできる専用のアプリも開発中です。図形を使ったパズルのほか、バラバラに配置されたひらがなに正しい順に触れていくゲームなどを通じ、脳の状態をチェックします。

認知症の早期発見や予防につながる一方、会社も、より長期の契約を獲得できると考えています。明治安田生命営業企画部の中敏彦部長は「従来の“保障性”の商品だけでは、お客様のニーズを捉えきれなくなった。(認知症を)予防し、早期発見していただくことが、非常に大事な時代、環境になってきた」と話しています。

“生保レディー”の接客スキル AIで磨く

一方、最新のテクノロジーで営業力を強化しようという動きも出ています。日本生命では、営業職員の“生保レディー” の中で、これまで会社を支えてきた高いスキルを持つベテランが世代交代の時期を迎える中、新たにAI=人工知能の活用を始めました。4000万人分の顧客データや契約パターンなどを学習したAIが、営業現場での強力なサポート役を担います。

結婚やマイホームの購入など、顧客のライフステージを踏まえて、今どんなプランを選ぶべきなのかを提案したり、本来もらえるはずの保険金の請求忘れといった不備を見つけて、案内してくれたりするなど、経験の浅い若手職員でも、ベテランの生保レディーのようなきめ細かい接客ができるようにしたいといいます。

接客時の表情やしぐさといった、営業のスキルもAIがチェック。若手職員の営業力の底上げにつながると期待しています。

日本生命の清水博社長は「テクノロジーを使って営業職員の人材育成をしていくことが、お客様本位の業務運営、サービスの高度化につながっていく。リアルとデジタルをいかに融合した、独自戦略をつくれるかどうかにかかっている」と話しています。

4000万人分の顧客データにびっくりしました。認知症に備える医療保険の販売も含め、生保業界も変わっていかないといけないんですね。

そうですね。生保業界では2019年、外貨建ての商品で、リスクの説明が不十分だといった苦情が相次ぎました。顧客の側に立ったサービスをきちんと行うことが、改めて問われていると言えます。

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