これまでの放送

おはBiz

2019年3月18日(月)

電子マンガ新戦略

あの名作に、新たな楽しみ方が。

動画はこちら

マンガは紙で読むより、スマホで、デジタルで、という時代になってきています。若い世代を中心に定着してきた感がある電子マンガ。国内のマンガ市場を見てみると、電子マンガの割合は販売額の45%と、いまや半分近くに達しています。さらにその読者を引き込もうと、工夫を凝らした新たなサービスが続々と登場しています。

こんなところにあのマンガ!

東京・渋谷の駅前でスマホをかざすと、次々とマンガの表紙が表示されました。スマホの位置情報を利用した、電子マンガの配信アプリです。地図に表示された場所に行けば、その場でダウンロードが可能。1冊まるごと無料で読めます。入手できるマンガは新旧さまざま。全国に600冊以上置かれています。

このアプリを開発したのは、「少年ジャンプ」の編集部です。IT企業の協力を得て、1月からサービスを開始しました。

原点は“網棚のマンガ本”

発想の原点は、かつてよく見た“あの光景”です。集英社週刊「少年ジャンプ」編集部の籾山悠太さんは「電車の網棚。まさにそういうところに雑誌があって、初めて読んでみて、おもしろいなと思って、好きになる作品があったなあと思い出した」と語ります。

読者とマンガの出会いをねらって開発されたこのアプリには、“遊び心”もあります。東京・葛飾区の亀有の公園でアプリを開いてみると、地元ゆかりの、あの人気作品があらわれました。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」です。

ちなみに、無料で配布される電子マンガは物語の序盤のみ。気になる続きは有料版でどうぞ、という寸法です。籾山さんは「期待以上に、新しい作品に出会って続きを買おうと思ってくれる読者が多かった」と手応えを感じています。

長編をカード1枚に

一方、東京都内の書店。マンガ売り場に平積みにされていたのは、なんと電子マンガ。専用の端末と一緒に販売されています。長編作品をメモリーカード1枚に収録してあり、全巻まるごと楽しめます。

開発した企業は、紙と電子書籍の“いいとこ取り”を目指しました。こだわったのは画質。例えば、一般的な電子書籍ではぼんやりとしか見えない車のエンブレムも、この電子マンガではくっきりと見えます。

端末の外側には紙を用いて、単行本の手触りを再現しています。開発した「プログレス・テクノロジーズ」の取締役、小西享さんは「紙の本でできるマンガの体験価値はものすごく高い。その体験価値をなるべく再現することは、すごく重要だ」と話しています。

「場所取らず魅力的」

この電子マンガを購入した、会社員の近藤耕太郎さん。自宅の部屋は本を置くスペースが限られているため、マンガを買うには奥さんの許可が必要だといいます。「本当はいくらでも並べたいが、これ1個(で全巻)になっているのは、すごく魅力的かなと思う」と近藤さん。「場所を取らないので、あまり(妻から)言われずに済む」のだそうです。

はい、あの、肩身の狭い思いをされているんですね。確かに場所を取らないから理解を得やすい、というのはありますよね。

そうですね。しかも結構、本棚の見栄えもいいですね。前半に紹介した“電車の網棚のマンガ本”方式も、おもしろいところに目をつけたなあ、と思いました。こういう知恵比べなら、読者にもうれしい競争になっていると思います。

動画はこちら

関連情報

新着記事

新着ブログ

Page Top