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2017年10月6日(金)

売却はプラス?マイナス?

経済ニュースをサクサク 深く、「おはBiz」のコーナーです。親会社の経営再建のため売られることになった東芝メモリ。会社自身にとってプラスかマイナスか、考えます。

「Eyes on」は、東芝の半導体子会社、東芝メモリを取り上げます。

東芝は先週、東芝メモリをアメリカの投資ファンドを中心とする“日米韓連合”に売却する契約を結びました。親会社の経営再建のため売られることになった東芝メモリ。会社自身にとって、これはプラスかマイナスか、考えます。

東芝メモリ 売却 プラス? マイナス?

アメリカの投資ファンド、ベインキャピタルの日本代表が5日、契約後初めて会見しました。

ベインキャピタル 杉本勇次日本代表
「東芝メモリが日本の独立した企業として今後も経営を続けていく。企業価値を高めることで、数年後に東京証券取引所に上場させていただきたい」



3年後の上場が目標だといいます。杉本日本代表は「日本の企業として」ということも強調していました。

今回の売却の仕組みです。最大の目的は、東芝が債務超過を解消することです。買い手はベインキャピタルと、韓国の半導体メーカー、SKハイニックスで、合わせて6,000億円余りを出資します。東芝自身も3,500億円を出して株主に残る。日本企業ではHOYAも出資、この日本勢2社で議決権の50.1%を確保します。また国内の銀行が6,000億円融資し、アップルなども資金を出します。これによって、総額2兆円が東芝に入ることになります。

お金の上では仕組みが分かりましたが、技術流出の点で、ライバルでもある韓国の企業が入っていますが大丈夫でしょうか?

今回の売却では「技術流出を防ぐこと」も課題でした。SKハイニックス自体は議決権を持ちません。また今後10年間は、15%以上の株式は持てません。東芝メモリの技術の機密情報にもアクセスできないことになっていて、こうしたことで技術を守ることにしています。

さらにもう一つ、大事な課題があります。東芝メモリが成長できるか、です。その点から見ると、SKハイニックスはDRAMが得意です。東芝メモリのNAND型フラッシュメモリとはセットで使うことも多いので、手を組むメリットはあります。またアップルは大事な半導体の顧客で、連携強化はプラスです。

さらに、競争力を保つには投資をし続けなければなりませんが、これもファンドは支援する姿勢です。こうした点は、東芝メモリには明るい材料と言えそうです。

ベインキャピタル 杉本日本代表
「研究開発費あるいは設備投資という形で、数千億円規模の今後の投資が毎年必要になってくる。私ども(日米韓の)コンソーシアムで支援させていただきたい」

ただ、問題は、もともとの提携相手である、アメリカのウエスタンデジタルとの訴訟争いですよね

東芝との半導体の共同生産がなくなれば、一番困るのも実はウエスタンデジタルです。どこかで折れるだろうという見方もあります。今回の“売却劇”がハッピーエンドになるどうか、ここがカギになりそうです。