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2017年10月5日(木)

柏崎刈羽原発 規制委審査に事実上合格

経済ニュースをサクサク 深く、「おはBiz」のコーナーです。新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所の6号機と7号機について、東京電力が示した安全対策が、原子力規制委員会の審査で事実上合格となりました。基本に戻って、大事な点をおさらいします。
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「Eyes on」は、新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所についてですね。

再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査で、6号機と7号機について、東京電力が示した安全対策が事実上合格となりました。福島第一原発事故を起こした東京電力の原発としては、初めてです。ただし、再稼働の時期の見通しは立っていません。改めて基本に戻って大事な点をおさらいしておこうと思います。

東電 柏崎刈羽原発 「沸騰水型」合格の意味は

まず、柏崎刈羽原発の合格は「沸騰水型」の原発で初めて、という大きな意味があります。沸騰水型とは、原子炉で水を沸騰させて生じた蒸気で直接タービンを回す方式です。水の循環は1つで、核燃料に触れた水が循環する形です。これに対し、すでに再稼働している5基の原発は「加圧水型」です。原子炉からの熱をまず蒸気発生器に送り、そこで蒸気に変えてタービンを回しています。つまり、2系統の水の循環があるのです。どちらの方式も一長一短はありますが、福島第一原発が沸騰水型だっただけに、今回の審査は慎重に行われました。その合格第一号が出たということ、これが1つ目のポイントです。

柏崎刈羽原発“審査事実上の合格” 東電にとっての意味は

2つ目のポイントは、東京電力は、福島第一原発の廃炉や事故の賠償をやり遂げるには、柏崎刈羽原発の再稼働が必要だとしている点です。廃炉・賠償・除染の費用について東京電力の負担分は16兆円と試算されています。そのため、東京電力の事業計画では、今後10年で今より年間2,000億円以上の収益の上積みを目指しています。原発の再稼働は、1基で年400億円から900億円の収益改善になるといいます。

東電 柏崎刈羽原発 再稼働に“地元同意”は

ただ、当然安全性が確保されたうえでの話ですよね。

そうですね。経済性が優先されてはならないという点は、規制委員会も強く求めています。そして3番目のポイントですが、再稼働には地元同意が必要だという点です。これについて、新潟県の米山隆一知事は従来から、まず福島第一原発事故の検証、さらに万が一事故が起きた場合の健康や生活への影響や避難計画についても、独自に検証するとしていて、4日もその点は変わらないと述べました。

新潟県 米山知事
「今回の件によって、県の検証は全く左右されない。県としては広域自治体としてきちんと安全を確認しなければ、再稼働の議論はできないという立場は全く変わらない」

この地図をご覧ください。オレンジ色の部分が、東京電力の電気が供給されている範囲です。新潟県は実はそのエリア外で、東北電力の営業エリアにあります。福島第一原発も同じ状況でした。新潟や福島の原発でつくられる電気は、地元ではなく首都圏で使われています。東京電力は今、それぞれに新潟本社、福島復興本社という機能を置いていますが、首都圏に住む人たちこそ、原発立地県の思いを人ごとにせず、自分の問題として考える必要があるように思います。

福島を離れ、新潟で避難生活を続けている方がたくさんいらっしゃることも、知っておかなくてはなりませんね。

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