おはBiz

2019年02月22日 (金)寿司ネタ 2題


おはBiz担当の関口博之です。

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わが地元・横浜元町の仲通りは
「クラフトマンシップ・ストリート」と呼ばれています。
ファッション、アクセサリー、工房、食べ物屋さん、
手仕事にこだわった職人かたぎの街です。

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そんな通りに、通行人から丸見えの寿司屋のカウンターが。
しかも、窓辺には何やら展示も。

そう、ここはお寿司屋さんであってギャラリー!
何とこの二つが融合してしまった店なのです。
寿司職人の田口竜太郎さんが、この店の開放的な造作を活かして、
アートも発信する場所にしようと、去年ここを開店させました。

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それにしても、板場の前にほうきに乗った「魔女」が飛んでるなんて、シュールでしょ。

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ちょうど今は、3軒隣の魔女とハーブの店のオーナーで、
造形作家でもある飯島都陽子さんの、個展を開いているのです。
去年12月に新作の本「魔女のシークレットガーデン」を出版したのにあわせての、
原画展です。

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魔女の人形もひとつひとつ、飯島さんの手作り。
ガーデンの草花に水をやる設定なので、じょうろを持っていますよ。
本当に、手仕事の街なんですね。

飯島さんは子どもの頃から魔女が大好きだった上、
デザイナーとしてヨーロッパで修業中にハーブの魅力に出会い、
35年前にお店を開いたそうです。

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田口さんの寿司屋さんの方は、
ランチではこの海鮮丼など、どんぶりものが人気です。
それから、その場で作ってくれる、おいなりさんとのり巻きの助六寿司も。
実は田口さんの父上は、通りの角を曲がった先で「三郎寿司」という、
こちらも居心地の良い寿司屋さんをやっています。
親子で職人というわけです。

田口さんは、片道1時間かけて、豊洲の中央市場まで仕入れに行きます。
もともと築地市場の仲卸で修業をしていた関係で、
いまでも同僚、顔なじみがたくさんいるそうです。
「豊洲の市場ではウニが月曜と木曜が高い、なぜか?」
お寿司を味わうだけでなく、そんな市場の裏話も楽しませてもらいました。

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クラフトマンシップ・ストリートを毎日歩いていて、
もうひとつ、ずっと気になっていたのがこちら。

絵巻寿司検定協会?
絢爛豪華な平安絵巻をお寿司で表現するのかな?

そこで今回、おじゃまさせていただきました。

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エプロン姿で迎えてくれたのが、会長の中矢千賀子さんです。
協会は3年前の発足ですが、それ以前から新米ママやOLさんなどに、
手巻き寿司の教室を続けているそうです。

その作品は・・・

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“簡単、かわいい”がモットーだそうです。
なるほど、巻き寿司で絵を描くから「絵巻」寿司なわけですね。
絵巻物とは関係ありませんでした。
中矢さんのレシピのレパートリーは何と100種類以上、
全てご自分で編み出したオリジナルです。

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写真の左下は「忍者」。
教室には外国人の生徒さんも来るそうで、そんな方々はこれに大喜びだそうです。
右は「四海巻き」謡曲の高砂にちなんでいて、
黄色い玉子焼きが日本、四方の国々と平和に仲良く、との願いを込めて。

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こちらは「世界の子どもたち」、なかなか表情豊かですよね。

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そして、ここにはサンタもいれば、桜も咲き、節分の鬼さんもいます。
太巻き寿司で表現する“直径6センチの世界”です。何とも楽しいですね。

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「今は、運動会のお弁当にのり巻きを作って持っていく、
 なんてことがなくなって残念ですね」
そう話す中矢さん、これからも手巻き寿司の文化をアートと連動させて、
“進化”させて残したいと、話していました。
そのお母様を支える郷さんも、二人三脚でがんばってください。
今回はありがとうございました。

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2019年02月08日 (金)本に囲まれて"暮らす"魅力


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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みなさん、最近、本を読んでいますか?
パソコンやスマホで文字を読む量は圧倒的に増えているように思いますが、
紙の本を読むとなるとどうも億劫になりがちですよね。
私は職業柄インタビューをする機会が多いので、関連の書籍を読むことは多いですが、
どうしても経済・ビジネス関連の本に偏ってしまいます。
小説なんてずいぶん読んでいないなあ。

こうしたなか、取材で神奈川県の箱根にできた「ブックホテル」を訪問しました。

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ホテルのエントランスに入ると吹き抜けのロビー。
圧巻は2階の天井まである本棚です。
食やアート、ライフスタイル、小説から建築、動植物など
さまざまなジャンルの本1万2000冊が並んでいます。

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本棚のなかには本を読むための狭いスペースも。
狭いと集中できる効果があるらしく、私も入り込んでみましたが、
確かに自分だけの世界という感じがします。

このホテルを運営するのは出版社と書店を取り次ぐ日販=日本出版販売です。
本離れに電子書籍の拡大、紙の本の取り扱いが減るなかで、
本と出会う楽しさ、本との距離を縮めるための施設として
去年8月にオープンしたそうです。

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部屋はシンプルですが、
ベランダにはなんと!露天風呂がついていて、ハンモックもあります。
室内には本棚があり、著名な作家や音楽家、アーティストなどが選んだ、
お気に入りの本が置いてあります。
仕事のことは一切考えず、時間が過ぎ去るのを忘れて本にどっぷりとはまりたいと
心から思いました。

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このホテルでは当然ながら展示してある本を購入できます。
2階建ての巨大な本棚をうろうろして、私も3冊本を選んでみました。
フランスの写真家のエッセー「不完全なレンズで」、
北欧のライフスタイル実践法を描いた「ヒュッゲ」、
そして、不思議な生命力がある植物の謎を描いた「植物はなぜ動かないのか」。
どの本も、普段なら決して選ばないタイプの本ですね。


ネットでも多くの情報が簡単に得られますが、平面的な気がします。
新しい知識を立体的なものにして、自分の頭のなかに根付かせるには
紙の本が最適なようにも思います。
みなさんもたまには日々の仕事や生活のスイッチを切り、
本の大海原に入り込んでみませんか。

この取材内容は2月12日(火)のおはよう日本
おはBiz(午前6時35分すぎ)で放送する予定です。

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2018年12月27日 (木)おはよう日本発 "衝撃の書"を読み解きます!


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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おはよう日本で放送した特集がスペシャル番組に発展して、元日に放送になります。

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全世界で1000万部以上を売り上げ、
人類250万年の歴史をまったく新しい視点で読み解いた「サピエンス全史」。
そして、ことし10月におはよう日本で特集した、人類の未来を考える「ホモ・デウス」。
著者であるイスラエルの歴史家、ユヴァル・ノア・ハラリ氏への単独インタビューを
ふんだんに使用して、2019年1月1日の夜に、50分×2の番組を放送します。

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ナレーションを担当するのは、
おはよう日本、5時台のキャスターを務め、
6時台では「世界のメディア・ザッピング」のコーナーで、
明るく大きな笑い声が特徴の保里小百合アナウンサー。

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50分の番組2本分のナレーションは想像を超える集中力が必要とされます。
CGや音楽、効果音のあいだに次々と登場するナレーション部分を、
あるときは静かに、あるときはアップテンポで、あるときはちょっとひょうきんに。
保里さんは見事に読み分けていきます。
この声色の違いは、普段のおはよう日本の放送では見ることができない
保里さんの別の「顔」です。

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ハラリ氏は1年のうち2か月は瞑想に入るといいます。
執筆、瞑想、世界各地での講演と多忙な方ですが、
この夏、私はイスラエルに行き、インタビューする幸運に恵まれました。

さて、番組では、ポスト印象派の画家ポール・ゴーギャンが登場し、
まるで司会進行のような形で私たちにわかりやすくハラリワールドを案内してくれます。
CGを駆使し、映像も斬新です。
また、音楽もU2やColdplay の感動的な曲を使っていますよ。

ハラリさんの言葉から人類の過去・現在・未来を徹底分析。
科学技術の進歩は本当に人間を幸福にしたのか?
宗教や資本主義は何をもたらしたのか?
そしてAI=人工知能やバイオテクノロジーの進化が
この先、人間を神にアップグレードするという驚愕の未来予測にたどりつきます。

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「サピエンス全史」と「ホモ・デウス」。
計4冊の本を読破するのは結構大変ですが、
番組では計1時間40分でエッセンスがわかるようにしています。

保里さんからも
「未来についての壮大な話です。
 自分たちのことをより深く知ることができ、とても新鮮でした。
 ぜひ視聴者のみなさんにも新年にご覧いただきたいと思っています」とのメッセージ。
 
新年だからこそ、
壮大な物語に思いをはせ、未来を生き抜くヒントを探してみませんか?

【放送予定】
第1部「サピエンス全史」BS1午後9時から午後9時50分
第2部「ホモ・デウス」 BS1午後10時から午後10時49分

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2018年11月30日 (金)再エネ先進国・アイルランドに見る風力発電


おはBizキャスターの関口です。

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再生可能エネルギーの先進国の一つ、アイルランドで風力発電を取材してきました。
今月16日の「おはよう日本」で特集として放送しました。

アイルランドは人口470万人、北海道ほどの面積の島国です。
同じ資源に乏しい島国同士、日本にとっても参考になります。
そのアイルランドで風力発電は、電源構成の実に22%を占めています。
天然ガス発電に次ぐ、いわば主力電源なのです。

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こちらは内陸部の丘陵地帯にある、マウント・ルーカス風力発電所。
28基の風車が並び、5万世帯分に相当する発電能力があります。
巨大な風車がうなりをあげて回る姿は、さすがに迫力がありました。

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ただ、風力にせよ太陽光にせよ、難しいのは
それこそ「風まかせ、お天気まかせ」で出力が安定しないことです。
需要が少ない時期や時間帯に発電出力が高くなりすぎると、
電力ネットワーク全体が停電しかねないため、「出力制御」が必要になります。
まさに今年の秋、九州電力管内で太陽光発電を一時的に抑えたのと同じことです。

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出力制御は全国の送電網を一元的に管理する「EirGrid」が指示して行っています。
気象データから風の吹く量を可能な限り正確に予測し、
発電出力が電力需要の65%を超えそうになると、コンピュータ網による一斉指令で、
一律何%の削減、というように行われます。

「出力制御は、無駄をしているのではなく、より多くの再生可能エネルギーを
接続可能にするためにこそ、やっているもの。
それをきめ細かくやることが大切だ」と関係者は一様に話していました。
こうした技術も使いながら、アイルランドは2年後の2020年には
再エネの発電比率を40%にまで高めるという目標を立てています。
私たちにとっても重要な教訓だと思います。

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さて、翻って地元に帰れば、横浜にも風力発電はあります。
横浜のベイエリアからはどこからでも見える、この風車。
横浜市が運営する「ハマウイング」です。ただし、この風車はそばにはいけません。
米軍が管理する港湾エリアにあるからで、入れるのは見学会などの機会に限られています。
遠くにあって、スマートな風車ですから、小振りにも見えますが、
実はブレードを入れた高さはマリンタワーよりも高いそうです。

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横浜には確か、もう1基、風車があったはずだと思って、
この日は金沢区の工業団地に行ってみました。
このあたりだろうと見当を付けて行ったのが、三菱重工業の工場ですが、
あれ?風車が見当たりません。
守衛所で伺うと、去年、解体・撤去されてしまったそうです。
わざわざ行ったのに残念!

ということで、今回はオチがありませんが、代わりに番組のお知らせをひとつ。
アイルランド取材も含めて構成した
「どう進める?再生可能エネルギー」というシンポジウムの模様を、
12月22日(土)にEテレのテレビシンポジウムの時間に放送する予定です。
ご覧いただければ幸いです。

投稿者:キャスター | 投稿時間:19:00 | 固定リンク

2018年11月06日 (火)中央銀行ってなに?


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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金融機関にお勤め以外の方で、日銀や中央銀行の存在を日ごろから意識する人って
あまりいらっしゃらないかもしれませんね。
「通貨の番人」とか「銀行のための銀行」とか言われたりしますが、
一体どんな仕事をしているのでしょうか?

このたびおはBizの取材で日銀の前の総裁、白川方明さんにインタビューしました。

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白川さんは今の黒田総裁の前任の日銀総裁です。
白川さんが総裁を務めた2008年から2013年までの期間は、
リーマンショックやヨーロッパの信用不安、そして東日本大震災と、
金融危機や災害によって円高と景気悪化に見舞われた時期と重なります。

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私は2011年夏から2013年6月まで、
日銀や金融機関を取材する金融担当の記者をしており、
白川さんが総裁を退任するときは、
金融取材を担当する記者のとりまとめ役である、日銀キャップでした。

当時、デフレ脱却、円高阻止のために
なぜ日銀はもっと大胆に金融緩和をしないのかと批判を浴び、
その矢面にたっていたのは白川さんでした。
しかし、その後、空前の規模の金融緩和を続けても
日銀がかかげる物価目標2%には遠く及ばず、
マイナス金利政策の影響もあって金融機関の経営環境は悪化しています。

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白川さんはインタビューのなかで、デフレという言葉の認識のズレや、
円高や円安を動かす本当の要因、そして金融緩和の意味すること、
何より日本経済が直面する真の課題を語っています。
意外に知られていないことが分かりますよ。

インタビューは11月7日(水)おはよう日本午前6時35分すぎ、
おはBizのコーナーで
放送します。

投稿者:キャスター | 投稿時間:16:00 | 固定リンク

2018年10月16日 (火)人間はとうとう神になるの?


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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いきなりですが、宗教の話ではありません。
人間の未来についての話です。
今、話題の本のテーマが
「テクノロジーが進化して人間はとうとう神になるの?」ということなのです。

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その本とは「ホモ・デウス」。
世界で800万部のベストセラーとなった「サピエンス全史」を書いた
著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏の次作です。
こちらも世界ですでに400万部と、ハードな本なのにかなりの売れ行きです。

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著者のハラリさんはイスラエルの歴史学者。
実はサピエンス全史の日本語版が出版されたとき、
2016年9月に、来日したハラリさんに会って取材した経験があります。
そのときの縁もあって、
今回、インタビューのオファーをしてイスラエルまで取材に行ってきました。

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こちらがハラリさん。インタビューは1時間にわたって行いました。
テーマが深く、多岐にわたるだけに英語の質問案をつくるだけでも大変!
しかし、話は盛り上がり(と私は勝手に思っていますが)、
内容の濃い話を聞くことができました。

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ハラリさんが暮らす中東のイスラエルは歴史と紛争の国。
エルサレムにはユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3つの宗教の聖地があり、
その歴史の重みたるや、一言ではとても語りつくせないものがあります。

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こちらエルサレムの旧市街。ダマスカス門の前です。
建物自体が何かを語りかけてきそうです。


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こちらはユダヤ教徒にとって聖なる場所とされる嘆きの壁、
あるいは西の壁といわれる場所。

ここからイスラム教の聖地、岩のドームまで歩いて5分強しかかかりません。

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異なる宗教の聖地が1箇所に集まり、
パレスチナ問題等で衝突や矛盾が毎日の暮らしに存在する場所だからこそ、
ハラリさんの洞察力が培われたのではないかと思い至りました。

ハラリさんのインタビューと私たちの未来を考える特集は
10月18日(木)のおはBiz(午前6時35分過ぎ)と
けさのクローズアップ(午前7時台前半)でご覧ください。

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2018年09月12日 (水)リーマンショック10年ってなんだったの?


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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2008年9月15日は世界的な金融危機の引き金をひいた
大手投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻した日です。

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いきなり破綻の話とは縁起悪いですが、ちょっとおつきあいください。
あれから早いもので10年がたちました。
私は当時、ニューヨーク駐在の経済担当記者として金融市場の取材にあたっていました。
こちらが当時の写真。若いですか?変わらない?(笑)

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破綻前の9月8日(月)からの1週間。
ニューヨークは異様な雰囲気に包まれていました。
リーマンの経営は大丈夫なのか、資金が流出している。資金支援はどうなるんだ?
と、連日かまびすしく経済チャンネルが伝えていました。
運命の週末にさしかかりました。買収先が現れないとリーマンはつぶれる。
それは分かっていました。
でもアメリカの当局がリーマンを経営破綻させるなんてあり得ない。
最後はどこかの金融機関が当局のプッシュもあって
王子様のように現れ救われるのだろうという、
何の根拠もない、ほのかな期待を抱いていました。

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日曜日、私は会社でスタンバイ。
ふと、通信社の端末に赤い字でリーマン破綻に向けた準備という内容の赤い文字の速報が。
金融危機がこれから起きるんだという目の前が真っ暗になる、
凍り付くような思いを今でも覚えています。

その後、金融市場は麻痺状態となり、世界経済を奈落の底に陥れました。

10年がたち、アメリカは当時のことがまるでなったかのように景気回復を続けています。
今回、おはよう日本の取材でニューヨークを訪れ、
ウォール街の住人たちに話を聞いてきました。

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長くヘッジファンドのトップを務めたウォール街の大物、ピーター・コーエン氏。
元リーマンの会長で、破綻時CEOだったリチャード・ファルド氏はかつての部下。
破綻前に電話で相談にのっていたというほどリーマンの破綻を間近で見ていた人物です。
10年ぶりに会ったら72歳。

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だいぶおじいちゃんになっていましたが、葉巻をカミカミしながらも
「俺はまだまだウォール街で生きてくんだ」とギラギラしているあたり、
変わっていないなあと思いました。


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ティム・ガイトナー氏。
リーマンショックのとき、危機対応を担当するニューヨーク連銀総裁で、
のちオバマ政権の財務長官。
ギリギリまで危機を回避するために奔走していた最前線の人物です。
ガイトナー氏は現役時代からメディア取材を敬遠していたとされ、
今回インタビューができたのは珍しいことです。

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金融危機はいつかまた起きる、その備えが必要だし、
過去の経験を忘れてしまうことこそが一番の問題だと話していました。

リーマンショックから10年の特集は

9月13日(木)14日(金)の2日間にわたって、
6時30分過ぎからのおはBizと7時すぎのけさのクローズアップでお伝えします。

ぜひご覧ください。


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2018年09月11日 (火)50年ぶりの旧友と


おはBizキャスターの関口です。

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小学生のころ、やんちゃに一緒に遊んだ旧友と、50年ぶりに再会しました。

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こちらの写真、私と今村裕一郎君です。当時はもっぱら「ゆうちゃん」でした。
横浜市内の小学校の同級生、それが中抜きで一気に還暦の今ですから、
ちょっと不思議な気分ではありました。
今村君にヘッドロックをかけられてギブアップさせられた話、
当時はどこにでもあった空き地の一つ「かえるの丘」で野球に明け暮れた話、
懐かしい話は尽きませんでした。

再会のきっかけになったのは、前回の私のブログに載せたこの写真。
「このポスター作ったの、ウチだよ」
ブログを見てくれた今村君が、手紙をくれたのです。
こんな偶然もあるんですね。

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この客船のポスター・カレンダーを作ったのは「横浜港振興協会」です。
ことし横浜港に入港する豪華客船が紹介されています。
大さん橋の運営管理も協会の仕事で、今村君は今、その横浜港振興協会の専務理事です。
もともと横浜市役所にお勤めで、長年、港湾局にいらしたそうです。

横浜港といえば、キリンのようなガントリークレーンがずらりと並ぶ岸壁など、
物流拠点ですが、今村君によると、昨今は東南アジアからの船荷は上海、プサン経由で
北米航路に行ってしまい、横浜はパスされることも多いそうです。
それだけに港湾局の業務も、物流一辺倒ではなく、
観光や客船事業、にぎわい作りなどが重要度を増してきているということで、
彼もそうした分野で活躍されてきたそうです。

そんな話をうかがっていると、「そうそう」と今村君から新情報をもらいました。
横浜市では、大型客船の寄港をもっと増やそうと、
新しい客船ターミナルを建設中だというのです。


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「へえ、そうなんだ」。
こちらが完成予想図。
大さん橋の北側にあたるエリアで、左奥に帆のように見えているのがインターコンチ。
やっぱり、絵になります。

ユニークなのは、この埠頭のターミナルにはホテルが併設されること。
クルーズを終え、客船を降りた乗客がそのままホテルに移って一泊、
翌日は空路帰宅するなんてこともできるようになるわけです。

そして、もう一つのポイントは・・・それは現場に見に行きましょう。
こちらが、その新しい客船ターミナルの建設現場です。
来年の竣工に向けて、工事は順調に進んでいるようです。

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そこに見えてきたのは、そう、これはクレーンなんです。

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その名も「HAMMERHEAD CRANE」(ハンマーヘッド クレーン)。
1914年、横浜港第1号として設置されたクレーンだそうです。
普段は一般の人が入れないエリアにありますから、そんなものが残っているなんて、
全く知りませんでした。
名前の通り、トンカチみたいな格好も、かわいいじゃないですか。
日本初の近代的埠頭として横浜港の中心的な役割と担ってきたそうです。
これをシンボルに、一帯は「ハンマーヘッド・プロジェクト」として整備されます。
また一つ、新名所が増えますね。

さて、今村君は毎朝5時に起きてのジョギングが日課だそうです。
そのおかげで、今もサッカーのシニアリーグのチームで、トップを張っているとか。
えらいなあ。
仕事なので早起きの私とはずい分違いますが、
「お互いがんばろう」「また飲もう」と中華街での食事の後、
大満足で帰宅した二人でした。

投稿者:キャスター | 投稿時間:19:00 | 固定リンク

2018年07月24日 (火)ホンダジェット搭乗記!


おはBizキャスターの豊永博隆です。

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先日、自動車メーカー・ホンダが開発・生産した
小型ジェット機「ホンダジェット」に乗取材する機会がありました。

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こちらがその機体。
すーっとしたデザイン。
近づくと分かるのですが、機首の部分が微妙なカーブを描いています。
機体周りの空気の流れをスムーズにして空気抵抗を減らす自然層流という技術なのです。

実は私は大の飛行機ファン。
中学生のころはカメラ片手に空港に行き、
滑走路の端で旅客機の迫力ある着陸シーンを撮影して喜んでいました。
大学時代は飛行機好きが高じて成田空港でアルバイトもしました。
手荷物をカートから取り出してベルトに流す仕事です。
肉体的に結構ハードな仕事でしたが、飛行機に近づけるからという、
ただそれだけの理由で(笑)選びました。

さて、話はホンダジェットに戻ります。

最大の特徴は主翼の上に置かれたエンジン。

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一般的なビジネスジェット機は胴体後部にエンジンを取り付けます。
主翼の上にエンジンを置くのは、ヒコーキの世界では普通、イケナイコトとされています。
空気抵抗が大きくなって効果的ではないという理由からです。

しかし、ホンダは「ここに置いたらものすごく効率がよくなる」
というポイントを探し出したそうです。

この設置のおかげで、客室は広くなる、燃費や良くなる、スピードも速くなるなど
いいことづくめだというのです。

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この機体の開発にずっと携わってきた
ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格社長とともに搭乗。

まず、離陸時です。
普通、旅客機に乗っても離陸時ってかなり音がうるさいですよね。
それが、エンジンはすぐそばにあるはずなのに、
不思議と音が遠く前の方から聞こえる感じで、うるさくないのです。
藤野社長と話していても離陸時に普通に会話が通じました。

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エンジンを取り付ける部品が機内にでっぱる必要がないので、
他のライバル機より20%客室を広くすることができたそうで、
これがこの機体の大きな売りになっています。

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もちろん小型ジェット機ですから、旅客機と同じような広さを求めるのは無理ですが、
それでも向かい合わせの4席の座席は足元が広々。
対面の人と足がぶつからずに座ることができるというのは、
ストレスが少ないなと感じました。

日本メーカーならではの細やかな気遣いも発見。

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これ、機体後部にあるトイレの天井部分なんですが、何だと思いますか?

天窓なんです。

藤野社長いわく、飛行機の後ろに向かって入っていくときに
トイレ付近が暗いと気分がよくない。
自然の外光を取り入れて奥の方を明るくすると、
飛行機に乗るときに気分がよくなるという狙いがあるそうなんです。
飛行機に天窓。
車でいうとサンルーフみたいなものでしょうか。
他にはないそうで、特許を取得したとのこと。アイデアですね。

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最後にコックピットの写真。
このデジタル感がファンの心を突き動かします(笑)
スマホ的な進化を遂げていて、タッチパネルで簡単に入力できる仕組みなんだそうです。


ホンダジェットを特集したおはBizは以下のサイトから動画でも見ることができます。

ホンダジェット “世界一”のカギは (おはBiz 18.07.10)

投稿者:キャスター | 投稿時間:19:00 | 固定リンク

2018年06月26日 (火)浮かぶ豪華ホテル


おはBizキャスターの関口です。

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2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、ホテルシップが検討されています。
つまり大型客船を港に停泊させて、ホテル代わりにするのです。

25日、大手旅行会社のJTBは米国のクルーズ会社と組んで、
横浜港でのホテルシップ事業の計画を発表しました。

2020年の大会期間中に実際に使われるクルーズ船は今、改装中だそうで、
記者会見は同じ会社の所属で、横浜港大さん橋に入港中の
「ダイヤモンド・プリンセス」号で行われました。

別の取材があって会見には行けなかったのですが、
私、このプリンセスには2か月前に会っています。
その写真がこちら。

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4月28日、横浜港大さん橋に接岸した「ダイヤモンド・プリンセス」です。
総トン数11万5875トン、全長290メートル、定員は2706人です。

どうです、この気品ある佇まい。

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うしろ姿もご覧の通り。完全にホテルですよね。
もちろん最上部にはプールもあります。

この船、船籍は英国籍ですが、建造したのは三菱重工業長崎造船所です。
なのでダイヤモンド。
こんな船に乗れたらなあ、と見上げていました。

実はこの日は、横浜港にとって特別な日でした。
というのは、この日、豪華客船が一度に3隻もいたのです。
何とも華やかなそろい踏み、競演でした。
なので、中区特派員としてはスマホ片手に繰り出したわけです。

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こちらは「ノルウェージャン・ジュエル」。
9万3502トン、294メートル、定員2376人。
船体のペインティングが鮮やかです。
大さん橋の対岸の山下ふ頭に停泊していました。

ということは、その間に山下公園がありますから、もちろん「氷川丸」もいます。
新旧豪華客船の2ショットです。

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3隻目が「MSCスプレンディダ」。
さすがに横浜港でも大型客船3隻を一緒に受け入れるのは大変なのでしょう、
この船は通常はコンテナ船の停泊が多い、大黒ふ頭に接岸していました。
大さん橋から見ると、ちょうどベイブリッジの下からのぞけて、なかなかいい景色でした。

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こちらは13万7936トン、333・3メートル。
定員は何と4363人と、この3隻の中でも最大です。
大黒ふ頭まで行ってみると、いやあ、まさに浮かぶホテルそのものでした。

20180626_sekiguchi_06.jpg

それにしても、僕がなぜこんなに船のスペックに詳しいか。
それはこれがあるからです。
2018年、横浜港への豪華客船の入港予定が一目でわかるこのポスター。
デスクの横に貼っています。

20180626_sekiguchi_07.jpg

いつかはこんな客船でのんびり船旅に出かけられたら……。
まあ、夢のまた夢ですけれど。

投稿者:キャスター | 投稿時間:19:00 | 固定リンク

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