2019年02月22日 (金)寿司ネタ 2題
おはBiz担当の関口博之です。
わが地元・横浜元町の仲通りは
「クラフトマンシップ・ストリート」と呼ばれています。
ファッション、アクセサリー、工房、食べ物屋さん、
手仕事にこだわった職人かたぎの街です。
そんな通りに、通行人から丸見えの寿司屋のカウンターが。
しかも、窓辺には何やら展示も。
そう、ここはお寿司屋さんであってギャラリー!
何とこの二つが融合してしまった店なのです。
寿司職人の田口竜太郎さんが、この店の開放的な造作を活かして、
アートも発信する場所にしようと、去年ここを開店させました。
それにしても、板場の前にほうきに乗った「魔女」が飛んでるなんて、シュールでしょ。
ちょうど今は、3軒隣の魔女とハーブの店のオーナーで、
造形作家でもある飯島都陽子さんの、個展を開いているのです。
去年12月に新作の本「魔女のシークレットガーデン」を出版したのにあわせての、
原画展です。
魔女の人形もひとつひとつ、飯島さんの手作り。
ガーデンの草花に水をやる設定なので、じょうろを持っていますよ。
本当に、手仕事の街なんですね。
飯島さんは子どもの頃から魔女が大好きだった上、
デザイナーとしてヨーロッパで修業中にハーブの魅力に出会い、
35年前にお店を開いたそうです。
田口さんの寿司屋さんの方は、
ランチではこの海鮮丼など、どんぶりものが人気です。
それから、その場で作ってくれる、おいなりさんとのり巻きの助六寿司も。
実は田口さんの父上は、通りの角を曲がった先で「三郎寿司」という、
こちらも居心地の良い寿司屋さんをやっています。
親子で職人というわけです。
田口さんは、片道1時間かけて、豊洲の中央市場まで仕入れに行きます。
もともと築地市場の仲卸で修業をしていた関係で、
いまでも同僚、顔なじみがたくさんいるそうです。
「豊洲の市場ではウニが月曜と木曜が高い、なぜか?」
お寿司を味わうだけでなく、そんな市場の裏話も楽しませてもらいました。
クラフトマンシップ・ストリートを毎日歩いていて、
もうひとつ、ずっと気になっていたのがこちら。
絵巻寿司検定協会?
絢爛豪華な平安絵巻をお寿司で表現するのかな?
そこで今回、おじゃまさせていただきました。
エプロン姿で迎えてくれたのが、会長の中矢千賀子さんです。
協会は3年前の発足ですが、それ以前から新米ママやOLさんなどに、
手巻き寿司の教室を続けているそうです。
その作品は・・・
“簡単、かわいい”がモットーだそうです。
なるほど、巻き寿司で絵を描くから「絵巻」寿司なわけですね。
絵巻物とは関係ありませんでした。
中矢さんのレシピのレパートリーは何と100種類以上、
全てご自分で編み出したオリジナルです。
写真の左下は「忍者」。
教室には外国人の生徒さんも来るそうで、そんな方々はこれに大喜びだそうです。
右は「四海巻き」謡曲の高砂にちなんでいて、
黄色い玉子焼きが日本、四方の国々と平和に仲良く、との願いを込めて。
こちらは「世界の子どもたち」、なかなか表情豊かですよね。
そして、ここにはサンタもいれば、桜も咲き、節分の鬼さんもいます。
太巻き寿司で表現する“直径6センチの世界”です。何とも楽しいですね。
「今は、運動会のお弁当にのり巻きを作って持っていく、
なんてことがなくなって残念ですね」
そう話す中矢さん、これからも手巻き寿司の文化をアートと連動させて、
“進化”させて残したいと、話していました。
そのお母様を支える郷さんも、二人三脚でがんばってください。
今回はありがとうございました。
投稿者:キャスター | 投稿時間:19:00 | 固定リンク