2019年03月12日 (火)一言で...


廣田直敬です。

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卒業式、入学式と続く季節です。

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<涙でかすむ卒業式の文字>

先日参加した息子の高校の卒業式で、
担任の先生が生徒の名前を一人ずつ読み上げているうちに、
3年間を思い出したのでしょう、こらえきれずに涙声になりました。
震える声で読み続ける先生を見ていて、保護者がもらい泣きを始めました。
14クラスあるので、全クラス分の卒業生の名前を読み終える頃には、
会場全体が泣き声で一杯になるのではないかと心配になりました。
そしたら、同じことを感じたのでしょうねぇ、
機転の利く高校生が、一人で、たった一言で会場の雰囲気を変えました。

以下、名前はすべて仮名です。

「北野剛寛」「はい!」
「小郷知子」「はい!」
「豊永博隆」「はい!」
「三條雅幸」「はい!」
「酒匂飛翔」「はい!」
「高橋康輔」「はい!」

先生が泣きそうになるのをこらえる。
保護者席からもすすり泣きが聞こえる。
まずい。
誰か一人でも声を出して泣き始めたら、もう止まらなくなる。
コップ一杯に水が溜まっていて、もう一滴水を注いだら、こぼれる、
というようなギリギリの感じ…。そしたら次の生徒が…。

「中澤輝」「はい! 元気です!」

爆笑でした~。
会場に笑顔があふれました。
笑い声が収まるのを待って、先生が再び名前を読み始めて、
実にいい雰囲気になりました。
見事な一言でした。

丸刈りの男子生徒を見て、野球部員だなぁ、などと思っているうちに、
自分が入局したばかりの頃のことを思い出しました。

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<甲子園で土産に買った沖縄水産のペナント>

1991年の夏、沖縄水産高校が夏の甲子園で
2年連続準優勝をしたときのことです。
駆け出しのアナウンサーだった私は、「ふるさとリポーター」として
甲子園の初戦からずっとアルプスリポーターをしていました。

決勝戦。
13対8で大阪桐蔭に破れ、最後のスタンドリポートをするときに、
まったく準備をしていないコメントをすることができました。
「今年の夏、初めて相手チームの校歌を聞きました」
今思い返しても不思議なのですが、どうしてこんなことを言ったのか分かりません。
「その場でしか言えない事を言え」とさんざん先輩に教え込まれたことを
初めて出来たかなぁと思いました。
思い出の一言です。

色々な一言と出会う楽しみ、ひねり出す苦しみとのお付き合いが、
まだまだ続きますように。

投稿時間:19:00

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