2018年08月01日 (水)

岩手県 洋野町


 

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しかめっ面ですいません(笑)。

なにせこのヘルメットが重い重い!なんと20キロもあるんです。

取材に同行して頂いた

地元教育委員会の滝口弘章(たきぐち ひろあき)さんに

手伝って頂いてなんとか頭にかぶせられました。

このヘルメット、見覚えありませんか~?

朝ドラ「あまちゃん」でも話題になった

「南部ダイバー」のヘルメットなんです。

ドラマで福士蒼汰さんが演じていた「南部ダイバー」とは、

海洋工事全般の技術者のことで、地元では「南部もぐり」と言われています。

今回は、「南部もぐり」を養成する高校がある岩手県洋野(ひろの)町から

「たび自慢」です!

 

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お邪魔したのは岩手県立種市高校。

この高校には普通科とは別に

全国で唯一の工業潜水教育を行う海洋開発科があり

現在1~3年生まで、93人の生徒さんが

職業潜水士の資格を取るために勉強しているんです。

写真は潜水専用のプールで

一番深いところで10メートルの水深があります。

先ほどヘルメットが20キロとお伝えしましたが

海での土木工事では、潜水スーツや潜水靴、30キロの鉛など

全部で70キロもの装備をつけて水深40メートルもの海底で

作業をするんだそうです。

そのための訓練が、日々このプールで行われているんですね~。

「あまちゃん」のドラマの撮影でも使われたプールなんですよ~。

 

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種市高校を案内してくださったのが、

海洋開発科の横葉和浩(よこは かずひろ)先生です。

・・・どこかで見た顔だな~と思っていたら!

4年ほど前に青森県八戸市での「のど自慢」で

潜水服を着て生徒さん二人と一緒に

「あまちゃん」で有名になった「南部ダイバー」を歌った方でした!

 いや~、横葉さんお久しぶりで~~~す。

横葉さんの後ろには

ご自身が実際に海洋研究に携わって

乗り込んだ船の模型がありました。

横葉さんは水深300メートルでの海中作業を

成功させた人物なんです!・・・のど自慢出場当時は

そんなこと全然言ってくれなかったじゃないですか~(笑)。

種市高校には、横葉さんのような経験のある先生方が

10人いらっしゃるそうです。

 

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こちらは水中での溶接の訓練の様子です。

そもそも洋野町に潜水の文化が伝わることになったのは

明治時代にさかのぼります。

洋野町の沖合で遭難した貨客船の解体の際

磯崎定吉(いそざき さだきち)さんという人物が

千葉県の潜水夫から技術を教わったことが

始まりなんだそうです。

その技術を磯崎さんが弟子達に伝えていき

洋野町が八戸南部藩に属していたことから

「南部もぐり」と言われるようになったそうです。

そして昭和27年に、

種市高校の前身「県立久慈高校定時制 種市分校 潜水科」が設立され

海の中での発破の技術が素晴らしいと言われる

「南部もぐり」の技と精神が伝えられていくことになります。

 

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今回私たちのために水中での溶接を披露してくれたのが

高校3年生の十文字聖也君です。

漁師だった祖父の影響で海の仕事に憧れを持ち

種市高校に入学したんですって。

「南部もぐり」の皆さんは

明石海峡大橋や関空や羽田空港といった海洋土木現場

沈没船の調査引き上げ、海洋研究と、

全国各地で活躍されていて、全国の潜水士の4~5人に1人は

種市高校出身なんだそうです。

十文字君、すでに「南部もぐり」として精悍な顔立ちで頼もしい!

ぜひ、世界の海で活躍してほしいですね~。

 

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洋野町には今が旬の海の幸も豊富!

ちっ~~~ちゃいトゲトゲがいっぱいコンブに張り付いています。

これが地元で養殖されている、キタムラサキウニの稚ウニ。

つまりウニの赤ちゃんなんです。かわいい~~~~!

 

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ご覧ください、この水槽の数を! 

この中にウニがいっぱい育ってるんですよ~。

昭和63年からキタムラサキウニの養殖が始まったそうで

1年間この水槽でウニを育てて

そのあと地元の海に放流して2~3年かけて

大きくするんだそうです。

大きくなったウニを引き揚げて

さらに増殖溝と呼ばれる浅瀬に移して

日の光をいっぱい浴びて育った良質のコンブを食べさせ

1年間さらに太らせるんです。

 

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ウニを養殖する岩手県栽培漁業協会種市事業所の所長

箱石和廣(はこいし かずひろ)さんが

手に持つキタムラサキウニの大きいこと!

箱石さん、自慢のウニにそりゃニンマリしちゃいますよね~(笑)。

でも、東日本大震災が起きたときは

津波によって水槽が散乱し土砂に埋まった様子を

見て絶望的な気持ちになったそうです。

それでも、先ほどご紹介した種市高校の生徒さんも参加して

地元の皆さんの懸命な復旧作業によって

震災の年の夏には何とか出荷にこぎつけたそうです。

 

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キタムラサキウニの殻を割ると、なんということでしょう!

粒の大きい身がまるで花が咲いたようです!

地元の皆さんが手塩にかけて育てた旬の味は

震災を乗り越えた努力の結晶です。

口の中に濃厚な甘みが広がる幸せを

ぜひ味わってほしいですね~!

 

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この時期ウニと並ぶ洋野町の名産が

天然の「ホヤ」なんです。

関東以西では食べたことがない方も

いらっしゃるかもしれませんが

これが海のパイナップルと言われているホヤの外見。

でも、、、

これ丸ごと食べるわけではありません。

食べるのはウニと同じようにホヤの殻の内側の身です。

洋野町名物「ホヤラーメン」!

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麺の上に乗った黄色い身が「ホヤ」です。

たま~に居酒屋でホヤの塩漬けなるものを

出してくれるお店もありますが

結構独特の臭みがあるんですよね~。

でも洋野町の「ホヤ」は臭みが一切なく

身が柔らかくてプリプリ!

こんなに食べやすいホヤに出会ったのは初めてでした!

 地元のワカメに出汁のきいたあっさりホヤラーメンは最高!

 スープも全部飲んじゃいました~!

 

それでは、洋野町ののど自慢をご紹介しましょう。

なんといっても最初にご紹介したいのは、「あまちゃん」で

すっかり有名になった種市高校に伝わる愛唱歌「南部ダイバー」を歌った

63歳の主婦です。

予選会で登場したときは宇宙服を着てるのか?

と勘違いしてしまいましたが、息子さんから借りたダークグレーのつなぎを

潜水服に見立て、なんと毛糸で編んだ潜水ヘルメットをかぶって

「南部もぐり」に扮しての衣装だったんです。

こちらが取材した種市高校に掲げられていた「南部ダイバー」の歌詞です。

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まさに「南部もぐり」のみなさんの魂を表現した歌なんですが

この歌を歌った女性は「南部もぐり」とは一切関係がないんだそうです(笑)。

カラオケに行くと必ず誰かが「南部ダイバー」を歌っているので

覚えちゃったんですって。

全国で活躍する「南部もぐり」の皆さんは地元の誇りだそうで

「南部もぐり」になりきって歌いました。

洋野町と「南部もぐり」との深い絆を体現してくださいましたね~。

その「南部もぐり」と一緒に海の土木現場で働いている43歳の男性は

夏川りみさんが歌う「花」を歌いました。

ヘルメットをかぶり黄色いライフジャケットを

着たら体重を含めて120キロ超え!

真っ黒に日焼けした顔を真っ赤にしながら

高音を効かせた「花」を一所懸命歌いましたが鐘は1つでした~。

でも愛嬌たっぷりのその人柄は会場をとりこにし

今回の特別賞に輝きました。

応援に駆けつけた息子さんはお父さんそっくりで

何度も大声で息子さんの名前を叫んでいました。

彼は海の底で作業をする「南部もぐり」の潜水士たちに

船から空気を送る役割だそうで

現場では命がけで働く潜水士の皆さんのことを

尊敬の念を込めて「もぐり様」と呼ぶんだそうです。

今は岩手の海で津波を防ぐ堤防の建造に尽力されています。

ぜひ安全に気をつけながら

地元を守るお仕事を頑張って頂きたいですね~。

さらに「南部もぐり」を父に持つ種市高校2年の女子高生も出場し

一青窈さんの「もらい泣き」を歌い見事合格。

彼女は種市高校の普通科に通っているそうですが

そもそもは種市高校出身の潜水士のお父さんに憧れて高校を選んだそうです。

そのお父さんが客席に応援に来ていたんですが

なんと白のスーツに真っ赤なタオルを肩にかけて

その出で立ち、身振り手振り、顔立ち、髪型まで矢沢永吉さんそっくり!

お客さんから拍手をもらうほど完璧にまねていて

お父さん目立ちすぎでした(笑)。

それにしても「南部もぐり」がこんなにも

話題を提供してくれるとは思いもよりませんでした~(笑)。

そんな中で、会場を温かい雰囲気に包み込んだのが

Rakeさんの「100万回のI love you」を歌って

合格の鐘を鳴らした25歳の会社員でした。

彼は5年間付き合った女性と去年7月に結婚したばかり。

でも、ちゃんとしたプロポーズをせずにここまできてしまったそうです。

のど自慢に出場しようと思ったのは

まさに奥さんに正式にプロポーズをするためでした。

歌い終わって合格の鐘が鳴ると

客席の9ヶ月の赤ちゃんを抱いた奥さんに向かって

感極まって涙ぐみながら「愛しています。・・・結婚してください」と

プロポーズをしました。

それに対して奥さんは「もうしてる~~~~!」と答え

二人のやりとりに笑いと拍手が起こり

こちらまで本当にハッピーな気分に浸ることができました。

いや~、素敵なシーンでしたね~。

今回ののど自慢は

誰かを想う気持ちが込められた温もりのある歌声ばかりでした。

岩手県、洋野町の皆さん、ありがとうございました~~~!

 

 

 

投稿者:小田切アナ | 投稿時間:18:19 | 固定リンク


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