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2015年11月1日放送 再放送:11月8日よる

至宝にこめた天平の祈り
第67回正倉院展

出演

内藤栄さん(奈良国立博物館学芸部長)

千年を超す時を経て、天平時代の至宝を伝えてきた正倉院。聖武天皇遺愛の品々など9000件がおさめられている。「第67回正倉院展」ではその中から63件が出展される。稀少な木片や象牙を用いた精緻な文様の「紫檀木画槽琵琶」、ウミガメの一種タイマイの背甲を用いた「玳瑁竹形如意」など、当時の国際色ゆたかな交易が伝わってくる。ことしは年中行事に関わる宝物も数多く、春分の日の儀式で用いたと考えられる「紅牙撥鏤尺」、七夕の行事で使われた「針」や「鏤」(糸)など、自然のうつろいによせる祈りを感じることができる。注目は仏教に関する宝物。フェルトの敷物「花氈」は、素材が羊毛であることが新たに判明、その伝統技法を現代フェルト作家が試みる。さらに「七条褐色紬袈裟」は、正倉院の献納宝物リスト『国家珍宝帳』の筆頭をかざる特別な品。「羅」とよばれる幻の技法による絹織物で、中国に密教を伝えたインド僧「金剛智」のものと伝わる。わが国にごく早い時期に密教をとりいれ、国の安泰と人々の平和に力を尽くした聖武天皇。華麗な法具にこめた祈りの心に迫る。

関連展覧会

第67回正倉院展

会場 奈良国立博物館 11月9日まで

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写真

南倉101 紫檀木画槽琵琶 正面