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2015年5月3日放送 再放送:5月10日よる

狩野派 革新がつむいだ400年の美

出演

安部龍太郎さん(作家・長谷川等伯の生涯を描いた小説「等伯」で直木賞受賞)

永徳、探幽といった、日本美術を代表する巨匠を生み出した絵師集団“狩野派”。絢爛(けんらん)豪華な障壁画を武器に、幕府の仕事を一手に引き受け、室町時代から400年にわたって画壇の頂点に君臨し続けた。世界でも類を見ないといわれるその繁栄を支えたものは、一体何だったのか。

その秘密は、あとを継ぐ者が、先代を超えようとする“革新”の精神にある。安土桃山時代、永徳が、信長や秀吉の寵愛(ちょうあい)を受け、不動の地位を手にする。しかし、時代が太平の世へと移り変わっていく中で、生き残りをかけた絵師たちの闘いが始まったのだ。永徳から、息子の光信、孫の探幽の絵をつぶさに見ていくと、対照的といっていいほど異なる表現を追及している。戦国時代のど真ん中を生きた永徳は、画面を震わせるような激しいタッチ。それに対して光信は、優しい風が吹き抜けるかのような柔らかさ。さらに16歳の若さで江戸幕府の御用絵師に抜てきされた天才、探幽は、かつてない“余白の美”に挑み、新しい時代を切り開いた。ひとりひとりの絵師が、時代の空気を鋭敏に読みとり、革新に革新を重ねて行った“美の系譜”。その神髄をひも解く。

関連展覧会

桃山時代の狩野派-永徳の後継者たち-

会場 京都国立博物館 5月17日まで

写真

狩野山楽「唐獅子図屏風」