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2013年12月15日放送 再放送:12月22日よる
【アンコール】2014年12月28日放送 再放送:2015年1月4日よる

郷愁に染まる風景 ~版画家 川瀬巴水~

出演

大林宣彦さん(映画作家)

大正から昭和にかけて活躍し、生誕130年を迎える版画家・川瀬巴水(かわせ・はすい 1883~1957)。生涯、日本全国を旅し、600点に及ぶ大量の風景版画を残した。日本よりも欧米での人気が高かった巴水だが、東日本大震災をきっかけに、いま、郷愁を誘うその風景に注目が集まっている。巴水の名を世に知らしめたのは、関東大震災のあとに東京を描いたシリーズ。被災した巴水自身がこだわったのは、震災前と変わらぬ情緒ある東京。そこには、失われ行く風景への独自の思いが込められていた。
巴水が、版画と出会ったのは35歳の頃。もともと日本画を学んでいたが、なかなか芽が出ず苦しんでいたときのことであった。きっかけは“新版画”と呼ばれる新しい試みに挑んでいた版画店の店主渡邊庄三郎との出会い。“新版画”は、浮世絵の技法を受け継ぐ彫師、摺師(すりし)の熟練した技術を用いながら、すりむらやバレン跡をそのまま生かすなど、浮世絵の常識を打ち破り、新時代の版画を生み出そうというものだった。巴水は鋭いまなざしで、風景の微細な光や影の表情を捉え、浮世絵にはない新しい日本の風景を切り取って行く。
初期の頃の作品から、多くのなぞを秘めた絶筆まで、その豊かな表情をじっくりと味わいながら、巴水の魅力に迫っていく。

関連展覧会

「生誕130年 川瀬巴水展 —郷愁の日本風景—」

会場 千葉市美術館 2014年1月19日まで
巡回 大阪髙島屋 2014年2月26日~3月10日
横浜髙島屋 3月19日~3月31日
山口県立萩美術館・浦上記念館 4月26日~6月8日
川越市立美術館 7月19日~9月7日
日本橋髙島屋 2015年1月2日~1月12日

写真

「芝増上寺」1925(大正14)