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2013年6月23日放送 再放送:6月30日よる
【アンコール】2013年9月1日 再放送:9月8日

“半身の馬” 大地の画家・神田日勝

出演

窪島誠一郎さん(「信濃デッサン館/無言館」館主・作家)

北の大地に生き、32歳の若さでよう逝した画家、神田日勝(かんだ・にっしょう1937~1970)。その作品の多くが馬。それも、躍動感のある雄姿ではなく、痩せ馬、老馬、死馬の姿-。日勝にとって、馬なくして生活は成り立たず、一心同体の存在であった。
日勝は、昭和12年、東京に生まれ、日中戦争の日本勝利を願い、日勝と名付けられた。東京をたびたび襲う空襲から逃れるため、8歳で両親とともに開拓民として、帯広近郊の鹿追村に入植した。慣れない農作業で厳しい季節を過ごしながら、日勝は絵を描き続けた。わずか12年の画業の中で、作風は、劇的な変化を遂げていく。
絶筆となった一頭の黒い馬。頭と二本の前足が克明に描かれながら、なぜか胴体の途中でばっさりと途切れている。しかしその絵は、多くの事を語りかけ、見る者の胸を打つ。未完というには、余りにも衝撃的なこの絶筆は、皮肉にも日勝の代表作となった。完成したいと願ったのか、意図的に筆を置いたのか、謎に満ちた一枚である。
初夏の北海道、帯広郊外の鹿追町にある神田日勝記念美術館を訪ね、傑作の数々を堪能。鹿追に今も暮らす日勝の妻をはじめ、創作の過程を見つめた関係者の貴重な証言から、鮮烈な作品を残した画家の生涯をたどっていく。

関連展覧会

神田日勝記念美術館開館20周年特別企画展「室内における人間像~その空間と存在」

会期 平成25年6月26日(水)~8月25日(日)

写真

「馬(絶筆・未完)」