神業の筆遣い
〜異端の水墨画家・雪村〜

出演

山下裕二さん(美術史家・明治学院大学教授)

 

神業のような超絶の筆遣いで、エネルギッシュでユーモラスな仙人たちや、自然の荒々しい風景を描いたのが、戦国の世に生きた孤高の画僧、雪村周継(1500年ごろ〜1580年ごろ)、異端の水墨画の巨匠である。最大の特徴は、雪村の神業のような超絶の筆遣い。代表作の「呂洞賓図」では、主人公の呂洞賓の極細のひげ、風にたなびく衣、風雲の流れなどが、墨の濃淡の無数のバリエーションで描き出されている。
戦国武将の子に生まれながら画僧になり、東国の片田舎で世捨て人のように水墨画に遊んだ雪村。“画聖”とあがめられる雪舟に対し、雪村は“画仙”と呼ばれ自由で奔放に生きた。番組では雪舟の絵と徹底比較などを通して、雪村作品の超絶の筆遣いを浮かび上がらせる。


『雪村自画像』
大和文華館所蔵


『呂洞賓図』
大和文華館所蔵


『列子御風図』
ハラミュージアム アーク所蔵