荒木飛呂彦さん(漫画家)
三浦篤さん(東京大学教授)
19世紀末から20世紀前半にフランスで活躍した画家モーリス・ドニ。これまで、「ナビ派」と呼ばれる芸術グループでの活動が知られていたが、近年、全く異なる一面が注目されている。それは日記のように克明に、自分の家族の肖像を残していることだ。
ドニは、10代で画壇にデビューするとともに人気画家として名をはせるが、心の中で模索を続けていた。もともと熱心なカトリック教徒だったドニは、自分を見つめなおすために旅したイタリアで、修道僧の残した宗教絵画に感銘を受け、「芸術作品とは、芸術家の趣味で生みだされるものではなく、努力によって生み出される」と考えるようになる。感性におぼれず何年もかけて同じテーマを追う。
大切さに気づいたドニは、自分の家族をテーマに選び、絵を描き始める。しかし、周囲の評価は一変、酷評を受ける。しかし、ドニはくじけることなく、子どもたちの一瞬一瞬を作品に残していった。番組では、ドニの孫娘クレール・ドニさんの貴重な証言インタビューを交え、ドニの作品に込めた思いに迫る。
モーリス・ドニ−いのちの輝き、子どものいる風景−
| 会場 | 会期 |
|---|---|
| 損保ジャパン東郷青児美術館 (東京都新宿区) <巡回> 山梨県立美術館 |
9月10日〜11月13日 2012年1月10日〜3月4日 |

『家族の肖像』
(1902年 個人蔵)

『バラを持つマルト』
(1909年 個人蔵)

フランスのドニ美術館にある
ル・プリウレ(小さな修道院)

家族の姿を描くモーリス・ドニ