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2011年9月18日放送 再放送:9月25日
【アンコール】2012年3月25日放送 再放送:4月1日

雨の夏草 風の秋草
~坂東玉三郎 酒井抱一をよむ~

出演

坂東玉三郎さん(歌舞伎俳優)

今年生誕250年を迎える絵師・酒井抱一(1761-1828)。日本画家 堀文子さんは「構図は理性、色は感性。抱一は両方をあわせ持つ天才」と讃(たた)える。
その代表作が『夏秋草図屏風』。銀地を背景に、右隻には、雨にしなだれる薄・昼顔・白百合・女郎花など夏の草花。左隻には、葛・藤袴(ふじばかま)・野葡萄(ぶどう)といった秋草が吹き上げる風に宙を舞う。しおれそうな草花、枯れた葉の微妙な色合いまで的確に捉え、雨や風という野辺の一瞬の様子を詩情豊かに歌い上げた傑作である。
もともと、徳川家の重臣・酒井雅楽頭家の次男として生まれた抱一。若い頃は、武家の身分で浮世絵や狂歌にのめり込み、自ら浮世絵美人画も描いていた。しかし寛政の改革による風紀統制、庇護(ひご)してくれた兄の死去などが相次ぎ、出家して絵に生きる決意を固めた。
抱一に衝撃を与えたのが、一世紀も昔に京都で活躍していた尾形光琳(1658-1716)。抱一は、当時江戸では古いと見なされ忘れられていた光琳の作品を探し求めて模写、私淑することからはじめて、自らの画境を切り開いてゆく。そしてやがて得た好機、光琳の傑作『風神雷神図』の裏側に絵を描くというチャンスに満を持して描いたのが『夏秋草図屏風』だった。
傑作『夏秋草図屏風』はいかにして生み出されたのか、酒井抱一の創造の源を、坂東玉三郎さんと探る。

関連展覧会

生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌

姫路市立美術館 8月30日~10月2日
巡回 千葉市美術館 10月10日~11月13日
細見美術館 2012年4月10日~5月13日

スタジオを彩ったお花はこちら

写真

酒井抱一『夏秋草図屏風』(重要文化財)
東京国立博物館蔵


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