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2010年12月5日放送 再放送:12月12日

魂の色彩を
~「青騎士」美の革命~

出演

有川治男さん(学習院大学教授)

20世紀初頭のドイツ・ミュンヘン、若き芸術家たちが“美の革命”を唱えて立ち上がりました。「青騎士」と呼ばれるグループです。中心メンバーは、カンディンスキーとマルクという二人の前衛画家。彼らは、大量消費社会が幕を開け、物質万能主義が浸透し始めていた時代の風潮を痛烈に批判し、精神的な世界を色彩によって表現しようと挑みました。
カンディンスキーは、音楽を奏でるように色彩で魂を響かせ、マルクは、動物と自然の調和を色彩によって成し遂げようと試みます。あるがままの現実を写し取ることではなく、内面世界を抽象的な表現で表そうとしたのです。 多くの批判や反発を受けながら古い世界と闘い、あらゆる芸術の開放を目指した彼らの活動は、20世紀の芸術に大きな影響を与えました。
しかし残念ながら「青騎士」は、わずか3年余りで、戦争という大きな時代の渦に飲み込まれていくことになります。カンディンスキーは海外へ逃れ、マルクは戦場の最前線へ。塹壕(ざんごう)の中で、マルクは新しい構想をスケッチブックに描き続けましたが、生きて故国の土を踏むことはありませんでした。
「青騎士」が残したものとは何だったのか。その軌跡を追います。

関連展覧会

「カンディンスキーと青騎士」展

三菱一号館美術館(東京都千代田区) 2011年2月6日まで
巡回 愛知県美術館 2月15日~4月17日
兵庫県立美術館 4月26日~6月26日
山口県立美術館 7月5日~9月4日

スタジオを彩ったお花はこちら

写真

画面左:フランツ・マルク夫妻
中央下:カンディンスキー


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