2009年12月27日放送(アンコール)
結城昌子さん(アートディレクター)
世紀末のウイーンで活躍した画家、グスタフ・クリムト(1862〜1918)。女のエロティシズムを金色で覆うその豪華けんらんな絵は高い人気を誇り、代表作「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」は3年前、史上最高額155億円の値がついた。
クリムトの最大の特徴は、黄金の装飾美。ルネサンス以降の西洋絵画にあまり使われていない黄金を、クリムトはなぜ使うようになったのか?黄金をちりばめたビザンチン美術の影響か、あるいは世紀末ウイーンで流行したジャポニスムの影響か、黄金の由来を探る。
クリムトが黄金で包み込むのは、女性である。あられもないヌードで、目を閉じてこうこつの表情を見せる女の姿は、当時世間のひんしゅくを買い、時に展覧会から撤去された。特に妊婦のヌードをあからさまに描いた「希望I」は長く公開を禁止された。世間から恥知らずとひぼうされてまで、クリムトは、なぜ、女性美にこだわり続けたのか?
番組では、黄金を駆使したクリムトの絵の由来をドキュメントするとともに、タブーを無視して挑発的でエロティックな女性美にこだわり続けたクリムトの反骨ぶりを描く。

グスタフ・クリムト(1862〜1918)

クリムト晩年のアトリエ