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2009年8月30日放送

ゴーギャン 二つの世界を生きた画家

出演

三好和義さん(写真家)
荒俣宏さん(博物学者)

故国フランスを離れ、南太平洋のタヒチで精力的に制作を続けた画家ポール・ゴーギャン。その最高傑作とたたえられる大作『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』が日本で初公開されています。
生まれてから死ぬまでの人間の一生が絵巻物のように展開されていく画面。描かれているモチーフすべてがタヒチ的でありながら、西洋の聖書世界の物語が交錯する作品からは、文明と未開、二つの世界のはざまで生きた画家の視点が浮かび上がってきます。西洋人である自分と、本能のままに生きたいと願う「野蛮人」としての自分。己の中の相反する二つの性質が作品の上でぶつかり合います。大作を構成するそれぞれの人物のポーズは、過去の作品に繰り返し描かれてきたものばかり。そこには、ゴーギャンの「憧れ」と「絶望」が表出しているといいます。
スタジオでは、タヒチ好きの博物学者・荒俣宏さんと、楽園の姿を収めてきた写真家・三好和義さんを招き、さまざまな角度から大作を検証します。対比される生と死が一つのストーリーとして循環していく様子など、タヒチとヨーロッパの死生観の違いに基づきながら大作をひも解き、最高傑作と呼ばれるその魅力に迫ります。

写真

『我々はどこから来たのか
我々は何者か我々はどこへ行くのか』
ボストン美術館蔵 1897-98年
Tompkins Collection-Arthur Gordon Tompkins Fund,36.270 Photographc2009 Museum of Fine Arts,
Boston. All rights reserved.


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