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2009年5月24日放送
【アンコール】2009年8月23日よる放送

建物の品格
建築家ヴォーリズの“愛される洋館”

出演

隈研吾さん(建築家・東京大学教授)

明治から大正、昭和にかけて、日本全国に1000を超える洋館を建てたウィリアム・メレル・ヴォーリズ。1880年アメリカに生まれ、24歳のときに来日。以後1964年に亡くなるまで日本で過ごした。ヴォーリズは建築の専門教育を受けていないいわばアマチュアの建築家。にもかかわらず、数多くの建築を手がけ、しかも今なお残されている建物が多く、「日本で最も愛される洋館」を作ったといわれる。それはなぜか。
ヴォーリズは、明治38年、キリスト教伝道のため、英語教師として現在の滋賀県近江八幡市にある商業学校に赴任。ところが熱心な伝道活動が仏教徒の多い地元の人々の反発を招き、二年で職を解かれてしまう。そしてこのことが失意の彼の運命を変える。学生時代の夢だった建築家の道へと進ませるのだ。
明治41年に建築事務所を開設。近江八幡を拠点に建物に対する理想を次々に形にしていく。家族の健康を守り、人が集い、憩うための優しい住宅。患者への愛にあふれた療養施設。学生に美の観念をはぐくもうとする学び舎。それらはみなヴォーリズの信仰そのものでもあった。
ヴォーリズは太平洋戦争中も帰国せず、日本に帰化している。日本名は米来留(めれる)、「アメリカより来りて日本に留まる」という意味だ。生涯キリスト教伝道の志を失うことなく、数々の傑作建築を残したヴォーリズの清廉な生涯を紹介する。

関連展覧会

「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ  恵みの居場所をつくる」

パナソニック電工汐留ミュージアム 4月4日~6月21日

写真

「神戸女学院 図書館本館」


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