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2009年5月17日放送

だまされて“見える”
錯視芸術の快楽

出演

安斎育郎さん(工学博士・立命館大学名誉教授)
木津文哉さん(画家・東京藝術大学教授)
IKKOさん(美容家)

鑑賞者の目をあざむくさまざまな技を用いて作られる「だまし絵」。古今東西のだまし絵が一堂に会する展覧会が開かれるのを機に、驚きと“見る”快楽に満ちたその魅力を探ります。
古来、芸術家たちは、あの手この手を駆使して、数々のだまし絵を生み出してきました。宮廷画家アルチンボルドは、果物や野菜が寄せ集まって人の姿になる「ダブルイメージ」と呼ばれるだまし絵を、皇帝にささげました。16世紀ドイツの画家シェーンは、絵を斜めから見て初めて何が描かれているかわかる「アナモルフォーズ(ひずみ絵)」に、当時の世相への風刺を潜ませました。そして、17世紀に活躍したヘイスブレヒツは、まるで実物がそこにあるかのように描く「トロンプルイユ」という手法を追求し、謎めいた作品を残しました。
見る人は、頭を柔らかくし、目をこらして初めて、秘められた真のメッセージを発見することができます。そして、だまされ、驚いたとき、自分たちが見ている現実がけっして一つではなく、見方によっては、がらりと違う風景が立ち現れるのだということに気づかされるのです。自分の目が見ているものを疑う、そこに新たな発見があることを、だまし絵は語りかけてきます。
番組には、日本初公開のアルチンボルドの傑作など、だまし絵の名品が続々と登場。スタジオにも作品を持ち込んで、ゲストの皆さんとともに、楽しみながら目が覚める快感をお伝えします。

関連展覧会

「視覚の魔術 だまし絵」

名古屋市美術館 6月7日まで
巡回 Bunkamuraザ・ミュージアム(東京・渋谷) 6月13日~8月16日
兵庫県立美術館(神戸) 8月26日~11月3日

写真

『ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)』
ジュゼッペ・アルチンボルド 1590年ごろ
スコークロステル城(スウェーデン)
Skokloster Castle,Sweden


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