2009年4月5日放送

曾我蕭白
あくなき破壊への挑戦

出演

村上隆さん(アーティスト)

『唐獅子図』
(重要文化財) 朝田寺蔵

『唐獅子図』
(重要文化財) 朝田寺蔵


江戸時代中期、京都の画壇には円山応挙、与謝蕪村、伊藤若沖、池大雅、長澤蘆雪ら気鋭の絵師が一斉に現れ、次々と新しい日本画を生み出していた。その鬼才たちの中でも、最も強烈だったのが曾我蕭白(1730〜1781)である。
蕭白の描いた作品の多くは伝統的な故事である。しかしその表現は、見る者の神経を逆なでし、混とんの渦へと落とし入れる。尊敬されるべき仙人は薄ら笑いを浮かべ、勇猛さを誇るべき獅子は何かにおびえるかのよう。女性を描けば常軌を逸した表情に。墨の濃淡を熟知し、高度な筆の技術を持ちながらも、ひたすらに破壊的な表現を続けた。
みずからの表現について蕭白本人が記したものは何もない。しかし近年、さまざまな研究により、当時京都で広まっていた思想との関連が指摘されている。
蕭白の荒ぶる魂の根底にあるものは何か。日本美術史上最も強烈な芸術の源に迫る。

『達磨図』
安養寺蔵