2009年1月25日放送
はらだたけひでさん(絵本作家)
メデア・ゴツィリゼ・児島さん(グルジア語教師)
去年、領土問題でロシアと対立、深刻な状況が伝えられたグルジア。そのグルジアの人々に愛されている国民的画家がいる。ニコ・ピロスマニ(1862-1918)。東部の農村出身で、8歳で家族を亡くし首都トビリシに出た後、独学で絵を始めた。放浪しながら一杯のワインとひきかえに市井の人たちや動物を描き続け、孤独のうちに亡くなった。どうして、その作品は、人々をひきつけてやまないのか?
グルジアは、ビザンツ帝国、オスマン帝国、ペルシャなどに次々と支配され、20世紀初めに、ソビエト連邦に組み込まれた。独立を果たしたのが、1991年。グルジア人によれば、どんなに他国に支配されようとも、大切にし続けてきたことが、ピロスマニの絵には描かれているという。祝宴で民族衣装の男たちが杯をかかげる姿は、ともに語らい飲み交わすことで友愛を深めるグルジアの日常そのもの。人物画には、ひたむきに生きる人たちの誇りが表されているという。人物や光景を大胆に心おもむくままに表現し、“人々が胸を張って生きる”姿に自分を重ねながら、貧困の中、ひたすら描いていたというピロスマニの人生をたどり、その魅力をひもといていく。
「青春のロシア・アヴァンギャルド」
| 会場 | 会期 |
|---|---|
| 埼玉県立近代美術館 | 2月7日〜3月22日 |

『小鹿のいる風景』
グルジア国立美術館所蔵

『家族のピクニック』
グルジア国立美術館所蔵

『女優マルガリータ』
グルジア国立美術館所蔵