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2008年7月13日放送

コロー  静かなる森のささやき

出演

高橋明也さん(三菱一号館美術館館長)

19世紀フランスの画家カミーユ・コロー。
パリの南西15キロにあるヴィル=ダヴレーの森の中、陽も昇らぬうちから、森の片隅にカンバスを据えるとそのまま日がな一日森を見つめ、絵を描いていた。
静けさに満ちたその作品は、詩のような繊細な情緒をたたえている。
空を流れる雲、水面のかすかなゆらぎ、木々を揺らす風・・・・
コローは自然の中でわずかにうつろう色や光と影が織りなす微妙な明暗を見つめ、「コローの銀灰色」と呼ばれる独特の色合いと、霧に煙るようなやわらかなタッチに彩られた独自の作風を生み出した。
静かで穏やかなその作品とは裏腹に、コローが生きた19世紀フランスは、産業革命によって社会が急速に近代化、さらに戦争や革命などの動乱が続く激動の時代だった。そうした時代の中、ただひたむきに森を見つめ、絵を描き続けたコロー。
その作品世界は今、私たちに何を語りかけるのか。
今も残るコローの森・ヴィル=ダヴレーの森の様子を紹介するとともに、コローの世界に深い関心を寄せる写真家の藤原新也さんが展覧会の開かれている東京・上野の国立西洋美術館を訪れ、その作品の魅力を語る。

関連展覧会

「コロー 光と追憶の協奏曲」

国立西洋美術館(東京・上野) 6月14日~8月31日
巡回 神戸市立博物館 9月13日~12月7日

写真

『モルトフォンテーヌの想い出』ルーブル美術館蔵
©Photo: RMN/René-Gabriel Ojé da/distributed by DNPAC


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