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2008年6月22日放送

赤い大地をふみしめて描く
アボリジニ画家 エミリー・ウングワレー

出演

建畠 晢さん(国立国際美術館館長)
窪田幸子さん(広島大学准教授)

オーストラリア中央砂漠に広がる赤い大地からすい星のように現れた画家、エミリー・ウングワレー。
先住民アボリジニとして生まれ、古来から変わらぬ暮らしを送っていたエミリーが、初めてキャンバスとアクリル絵具で絵を描いたのは80歳目前のときだった。
その作品でいきなり美術界の注目を集め、亡くなるまでの数年間に3000点とも いわれる作品を描いた。エミリーはそれまでのアボリジニアーティストの型を打 ち破り、点描、色彩、線の使い方などさまざまに変化しながら、勢いに満ちた革新的な作 品を次々と生み出していった。
しかしエミリーが描いていたのは一貫して同じひとつのこと、アボリジニ伝統の世界観ドリーミングであり、 生まれ故郷アルハルクラの大地との深いつながりだった。
白人による植民化政策の中でエミリーにも、土地を追われ大地とつながりを絶たれてしまった辛い歴史があったが、外からもたらされた道具を用いながら、自分とつながる大地の豊かさを、外の世界に伝えるかのように絵筆を動かし続けた。
どんなに画家として有名になっても、ブッシュの中で描き、狩りにいき、儀式を通して先祖や精霊とつながる暮らしを送っていたエミリー。そんなエミリーの故郷を訪ね、大地のエネルギーに満ちた絵の世界をひもといてゆく。

関連展覧会

「エミリー・ウングワレー」

国立新美術館(東京・六本木) 5月28日~7月28日

写真

© Emily Kame Kngwarreye. Licensed Viscopy 07


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