日曜美術館サイトにもどる

2015年6月 6日 / お知らせ 一刀に命を込める 彫刻家・高村光雲 制作後記2

今回、高村光雲を取り上げたいと思ったきっかけは
「光雲懐古談」の衝撃的な面白さでしたが、
プロデューサーに話しても、最初は「高村光雲?なんで今? 」というリアクションでした。

 

そこで何かないかとリサーチしていたところ見つけたのが、
高野山金堂の秘仏であるご本尊が初めてご開帳されるという話題だったのです。
早速その話を持って、再度プロデューサーのところへ行くと、
「ぜひ詳しく調べてみたら」とGOサインが出ました。
それが去年の夏の話です。

 

しかし、やった!と思ったのも最初だけ。
高村光雲を専門に研究している人が見つからない上、
近代彫刻の先生方も、高野山のご本尊が高村光雲作だということをほとんどご存知ありませんでした。
秘仏だからか、光雲関連の本にもほとんど情報がありません。
高野山の秘仏ありきで番組制作が決まったのに、
まさかご開帳になるまでどんな仏像だかもわからないとは…完全にピンチでした。

 

そんな時、相談に乗っていただいていたある先生から突然封書が届きました。
中身はなんと、高野山の秘仏と写る、光雲と弟子たち。
番組でも紹介した、あの写真です。
それはまだご開帳前。えっ、秘仏?これ?えっ?秘仏!?と軽くパニックになりました。
他にも、高野山金堂の前に光雲と弟子たちが並んだ記念写真もありました。

 

その写真を別の先生にも見てもらったところ、
仏像の完成度、オリジナリティを高く評価されました。
しかも、老体をおして自ら高野山に登った光雲。
東京から高野山へは今も半日くらいかかります。
自分の作品だという強い意志が感じられます。

 

今年の秋にはもう一度開帳されます!この機会をぜひぜひお見逃しなく。
2015年10月1日~11月1日
※10月1日~3日は結縁灌頂開催のため入壇制限があります

 

 

ちなみに高野山で生のご本尊を拝むのも良いのですが、
間近まで行くことはできません。
今回の番組の方が近くからはっきりと見られますので、再放送をお楽しみに!

 

ディレクター 今長冬香

 

「日曜美術館 一刀に命をこめる 彫刻家・高村光雲」
6月7日(日) 午後8:00 Eテレ