井上 裕貴

2019年02月04日 (月)

目の前 井上裕貴

先週、休暇で台湾の離島、金門島に行ってきました!

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台北から飛行機で1時間あまりのこの島。

ご存知の方もいるかもしれませんが、地理的にも、歴史的にも、とても意味深いところなんです。

 

まず、その場所。

中国大陸からの距離は、わずか6キロ。

目の前の対岸に、厦門市(アモイ)が見えます。

興味のある方、是非地図で確認してみてくださいね。

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そして、この風景の異様な点に気づいた方もいると思います。これが、歴史。

国共内戦の際、ここはかつて防衛の最前線でした。

浜辺にいくつも並ぶ突起物は、相手の船の上陸を防ぐために仕掛けられた防衛柵です。

ほかにもこうした戦いの跡、地下トンネルや軍事設備などが多く残されています。

共産党軍の砲弾の雨を国民党軍が耐えた結果、いまもここ台湾。

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島内には軍の施設があり、関係者の姿もちらほら。

現在も要衝であることを感じさせます。

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とはいえ、島民にとって大事なのは目の前の生活。

いまや経済は対岸からの旅行者が頼りで、この日も多くの旅行客を熱烈歓迎していました。

話の寄り道ですが、中心街をぐるりと取り囲む3つの道路名は「民族路、民権路、民生路」。

いわゆる“三民主義”ですね(※孫文が民主化を進めるために提唱。国民党の理念でもあります)。

ああ、やっぱり、ここ台湾。

 

そして、帰りのタクシー。

運転手に、大陸と本当に近いですねと伝えると「金門、はざま、はざま」と一言。

至極当たり前ではありますが、確かに、ここははざまに位置する小さな島。

でも、もっと広く捉えれば、実は台湾も、米中という超大国のはざまに何かとおかれる特異な存在です。

世界を見渡せば、そんな地域や国のなんと多いこと…。

発言力を増す大国のはざまで、それぞれがどんな独自路線を進み、ユニークな立場を確立していくのでしょう。

少なくとも、道路名が示すとおり、金門島では、どこか軽やかに感じる海風が吹き抜けていたのでした。

 

最後に…

遅くなりましたが、年明けにハガキやメッセージを送って頂いたみなさん、本当にありがとうございました!

ことしもどうぞよろしくお願いします。まずは、ぼくも目の前のニュースに集中!   

この記事を書いた人

井上 裕貴アナウンサー

2007年入局。松江局を経て2011年からアナウンス室勤務。 「おはよう日本」「ニュースウオッチ9」リポーターとして、 国内外の災害や事件・事故などを取材。 その後「これでわかった! 世界のいま」キャスターを担当した。 兵庫県出身。2歳から18歳までアメリカ・カリフォルニア州で過ごした。

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