自民党 塩谷元文科相の離党勧告処分の再審査認めず 処分が確定

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、自民党は離党勧告の処分となった安倍派の塩谷元文部科学大臣が請求していた処分の再審査を認めないことを決めました。これにより塩谷氏の処分が確定しました。

今回の問題で、安倍派の塩谷元文部科学大臣は4月4日に離党勧告の処分となりましたが、納得できず、受け入れられないとして先週、再審査を請求しました。

これを受けて自民党は16日に、総務会や、そのあとの総務会幹部の会合で対応を協議し、森山総務会長に扱いを一任しました。

森山氏は、塩谷氏の主張や党紀委員会が処分を判断した理由を精査した結果、請求には相当の理由がないとして、再審査を認めないことを決め、16日夕方、総理大臣官邸で岸田総理大臣に報告しました。

そして、塩谷氏に決定の内容が伝えられ、離党勧告の処分が確定しました。

森山氏は、記者団に対し「処分で国民の信頼を回復できるほど簡単な話ではないが、政党として一定のけじめをつけた。今後は政治資金のあり方を法律でどう担保していくか、野党とも協力し、一つ一つ実績を積み上げていくことが国民の信頼回復につながると思う」と述べました。

塩谷元文科相「理不尽な結果で非常に残念」

自民党の塩谷元文部科学大臣は離党勧告の処分が確定したあと記者団に対し「理不尽な結果で非常に残念だ。私が具体的に不記載や還付を指導したことは全くない。座長という立場で政治的、道義的な責任を問われたならば、これだけ大きな問題になったことに対する党の責任は誰が取るのか」と述べました。

その上で、離党するかどうかを含む今後の対応は、地元の後援会などと相談し来週の初めごろまでに判断する考えを示しました。