課題曲

小学校の部「いまだよ」作詞:宮下 奈都、作曲:信長 貴富 君の中で眠ってる僕 僕の中でふりかえった君 大きく伸びをして ほら、太陽が笑った さあ、いまだよ、いま 僕が走ると風が流れた 風の向こうで君が歌った ほんとうの僕らはもっと強い もっと怒る もっと泣く もしかして、もっと不まじめ もっと弱い もっと笑う もっと もっと どんな僕でもいいと 君が教えてくれた だって僕も どんな君でも好きだから 君の中で笑ってる僕 僕の中のただひとりの君 君が歌って僕も歌った 歌の向こうで空が光った 顔を上げて風に手をふろう ここからはじめよう 夢なんてなくてもいい こわくない 行こう いまだよ、いま

それぞれの
パート近くで
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ossia(オシア)について

今回の課題曲の楽譜では、2カ所、「ossia:( )の音を歌ってもよい」、「ossiaの段を歌ってもよい」というところがあります。合唱団のみなさんの状況によって、ossiaを選んで歌っていただければと思います。

(1)6ページ
67小節 ossia 確認用音源
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(2)8ページ
77~80小節 ossia 確認用音源
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※ossiaとは、イタリア語で「あるいは」「または」の意味。
音楽用語としては、より簡易な演奏法を示す際に用いられることが多い。

第84回 小学校の部 課題曲「いまだよ」

作詞:宮下 奈都さん

作詞:宮下 奈都さん

1967年、福井県生まれ。2004年、3人目の子どもを妊娠中に執筆した『静かな雨』が文芸誌の佳作に選ばれ、37歳のときにデビューを果たす。ふるさとの福井で執筆活動を続けている。
2011年に刊行された『誰かが足りない』で本屋大賞にノミネート。2015年刊行の『羊と鋼の森』では北海道の山あいで育った青年がピアノの音に魅了され、調律師となって成長していく姿を描き、“才能とは何か"を問いかけた。『羊と鋼の森』は第154回直木賞の候補にもなり、注目を集める。惜しくも直木賞受賞は逃したが、2016年の本屋大賞を受賞。
ほかに『スコーレ№4』、『太陽のパスタ、豆のスープ』『神さまたちの遊ぶ庭』など、著書多数。

宮下 奈都さんからのメッセージ

<課題曲の歌詞について>
私には「夢(ゆめ)」というものがよくわかりません。
わからないまま、少し居心地(いごこち)の悪いまま、ずっと考えてきました。もしかして、それがあれば生きる勇気がわいてくるもの、でしょうか。
笑顔になれるもの。がんばれるもの。強くなれる、やさしくなれるもの。
--そうか、それなら夢なんてなくてもいいんだ。そう思えたときに、やっとすなおになれた気がします。
夢があったらすばらしいけれど、夢がわからなくても焦(あせ)らなくていい。
代わりに、希望があったり、愛があったり、情熱(じょうねつ)があったりするのではないかと思うのです。
夢を持っても持たなくても、あなたはあなたらしく、胸(むね)を張(は)って生きていってほしい。そう願っています。

<みなさんへのメッセージ>
歌詞(かし)を書くことになって、うれしくて、合唱をたくさん聴(き)きました。合唱に情熱(じょうねつ)をもやす子どもたちともたくさん出会いました。きらきらした目を見て、明るくまっすぐな声を聴くうちに、気がついたのです。歌というのは、聴いてくれる人のために歌うのかと思っていたけれど、ちがうのかもしれない。歌を歌うのは、まず、自分のためだったんじゃないか。歌う人のための歌を書きたい、と思いました。歌うあなたに届(とど)きますように。誇(ほこ)りを持って歌ってくれますように。この歌を好きになって、願わくばこれからもずっと歌い続けてくれますように。

信長 貴富さん

作曲:信長 貴富さん

1971年生まれ。東京都出身。上智大学文学部教育学科卒業。94・95・99年、朝日作曲賞(合唱曲)。98年、奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第1位。2000年、現音作曲新人賞入選(室内楽曲)。2001年、日本音楽コンクール作曲部門(室内楽曲)第2位。合唱作品のほかに、歌曲、室内楽、邦楽器のための作品などを手がけ、活躍している。
主な作品に「子どもたちの遺言~童声合唱と管弦楽のためのオラトリオ~」、「The Sower(種を蒔く人)〜マリンバとピアノのために〜」、「Fragments~特攻隊戦死者の手記による~」(独唱または男声合唱)、「リフレイン」「こころに地図をひらいたら」(童声合唱)などがある。
Nコンでは自由曲として数多く作品が歌われている人気作曲家のひとり。
これまで担当した課題曲に71回(平成16年)高校の部「 新しい人 に」、73回(平成18年)中学校の部「虹」(編曲)、75回(平成20年)高校の部「青春譜」がある。小学校の部の作曲は今回が初。

信長 貴富さんからのメッセージ

「いまだよ」ということばの持つスピード感や、「もっともっと」のようにバウンドするリズムを持った歌詞(かし)が発想のもとになり、前に向かっていきいきと進んでいく音楽ができあがりました。曲全体が【♩≒120】という軽快(けいかい)なテンポで貫(つらぬ)かれていますが、「ぼく」の心の変化にしたがって音楽の表情(ひょうじょう)を変えられるとすてきです。
声の色(かがやくように、とか、まろやかに、とか)や、発音のあり方(なめらかに、とか、きっぱりと、とか)など、その場面にふさわしい歌い方を発見してください。そしてなにより、歌うよろこびに出会ってほしいと願っています。

課題曲の演奏(敬称略)

指揮:雨森 文也   ピアノ:石野 真穂
合唱:NHK東京児童合唱団

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