高山 Mountains

天空にそびえる高山。厳しい寒さ、薄い空気。そして限られた食べもの。ここに生きることが許されるのは強靱な生命力を持つものだけだ。このエピソードでは、撮影チームは世界でも有数の険しい山岳地帯に潜入。幾多の困難を乗り越えて地球上で最も人目に触れる機会の少ない、謎に包まれた生きものたちに迫った。その極めつきが幻といわれる動物、ユキヒョウだ。姿さえ見るのが難しいユキヒョウ。今回、子どもを連れた1頭のメスヒョウを挟み、2頭のオスが互いに命を賭けた闘いを挑むという世界初の映像が撮影された。さらに、雪山で冬眠から目覚めるグリズリーの親子や、まるでポール・ダンサーのように、グリズリーがユーモラスな格好で木に背中をこすりつける姿など貴重な姿をとらえた。また、ヤマネコの仲間、ボブキャットが食べ物の少ない冬、凍らない川で冬を過ごすカモを狙う珍しいシーンも紹介する。

『高山』編に登場する主ないきもの

ユキヒョウ

ヒマラヤ山脈、ラダック地方

インド

今回、『プラネットアースII』は全世界で初めて、4頭のユキヒョウを同時に撮影することに成功した。現在、ユキヒョウの個体数は全世界で4000頭にまで減少しているため、姿を目にする機会はほとんどなく、撮影は困難だとされてきた。撮影のために仕掛けた無人撮影カメラは、地球上で最も過酷な環境でも正確に作動するように設計された。最も標高の高い位置に仕掛けたカメラは、なんと地上から5,000メートルの場所だ。

イヌワシ

アルプス山脈

フランス

雄大なアルプス山脈の王者、イヌワシ。広げると2メートルを超える大きな翼。ノウサギやマーモットほどの小さな獲物でも、3キロメートル離れた場所から探し出せる視力。獲物を見つけると最大時速300キロメートルで急降下してとらえる。このイヌワシには、一体どんな世界が見えているのか?撮影チームは新しい手法に挑戦した。1羽のイヌワシの背中に小型の4Kカメラを取り付けて、ワシの目線を再現することにしたのだ。また臨場感あるワークを生み出すために、パラグライダーの第一人者に協力をあおぎ断崖絶壁をイヌワシの目線で飛んでもらい撮影を行った。

グリズリー

ロッキー山脈

アメリカ/カナダ

グリズリーはホッキョクグマと並び、陸上で暮らす最大の肉食動物だ。体重は300キロをこえる。メスは天敵から身を守るために雪崩が起きやすい山の高い場所の雪の下に穴を掘り、冬を越す。そして、その中で子どもを産む。撮影チームは冬眠から目覚めたばかりの様子や、森の中に仕掛けたカメラを使い、ポール・ダンサーのようにクマが木に背中をこすりつける姿をとらえた。

ボブキャット

イエローストーン国立公園

アメリカ

ヤマネコの仲間、ボブキャットは警戒心が強いために、その姿を目にすることはほとんどない。しかし撮影チームは今まで知られていなかったボブキャットの生態の撮影に成功した。適応力がきわめて高いボブキャットは様々なものをとらえて食べる。カモやガンなどの水鳥、ウサギ、ネズミ、鳥類、小型のシカや魚など。夜行性だが、狙う獲物に合わせて活動パターンを変えることもある。

  1. ユキヒョウ:ヒマラヤ山脈、ラダック地方(インド)
  2. グリズリー:ロッキー山脈(アメリカ)
  3. フラミンゴ:アタカマ高地(チリ)
  4. イヌワシ:アルプス山脈(フランス)
  5. ビスカーチャ:アタカマ高地(チリ)
  6. ボブキャット:イエローストーン国立公園(アメリカ)
  7. ヌビアアイベックス:アラビア半島(イスラエル)