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[対談]ユキロック“直虎の日々”ありのままトーク 中野直之 [矢本悠馬]×奥山六左衛門[田中美央]

直虎が城主となった時から側近として仕えてきた“之の字(ゆきのじ)”こと直之と、“六左(ろくざ)”こと六左衛門。凸凹コンビで人気を集め、公式ホームページが募集したコンビ名「ユキロック」も定着してきた二人が再び井伊谷でタッグを組むことになりました。矢本悠馬さんと田中美央さんが語る“直虎の日々”をお届けします。

切れキャラ直之、完成まで

矢本台本から頑固で頭が固いというのはわかったけれど、ここまで反抗的で切れキャラだという読み方はしていなかったので最初はとまどいました。

田中クランクインロケから、すごい切れてたって言ってましたよね(笑)。

矢本反対を押しきって今川へ向かう殿を見送りながら、「あれほど言うたのに、あの尼が」ってつぶやくシーンね。わりとクールな感じでやっていたら、監督から「もう少し憎しみや、女性に対する毛嫌い感、怒りを出して」(笑)。こんな独り言でそれやったら、直之、めちゃ変なやつじゃんって思ったのが最初の印象です。

田中六左衛門は、殿が女性だから受け入れられないということはなかったと思います。もちろん、お披露目で初めて女性だと知ったときは驚いたけど、それより自分がこんな役職についちゃったというパニックの方が大きかったです(笑)。

矢本僕自身、いくら当時でももう少し柔軟性はあっただろうし、女性が自分より上の立場になることをそこまで拒むか?と思うんだけど、とにかく怒ってる(笑)。

田中ツイッターでも話題になっていたでしょう。

矢本反感食らってました(笑)。現場でも、ほかのキャストの方と声のボリュームが違うし、ワンセンテンスで急に切れたりするから「大丈夫か?」と心配されていたような(笑)。ただ、最初から120%でいってくれと要求されたキャラクターなので、絶対に役者として応えなくてはという思いはありました。それでも、この芝居で正解かなという不安はありましたね。

田中それがすっかり定着するようになって。

矢本怒って男気を出してというのが、矢本悠馬の直之のスタイルだと伝わるようになりましたからね。いまとなれば懐かしい(笑)。

役者として影響を受けながら

田中“癒やしの六左”と言われるのは、とても嬉しいことですが、とまどっている自分もいます。男って一生懸命ジャンプしている裏で、「カッコいい」と言われる準備を人生かけてしてきているわけですよ。

矢本まあね(笑)。

田中かわいいとか言われても、どういうリアクションをしたらいいのか。カッコいいと言われて「ああ、どうも」と返す準備をずっとしてきたのが、「癒やしです」って。予定外のことに「あああ、そうですね」とか「ありがとうございます」になってしまう(笑)。

矢本美央さん、たぶん、それ言われすぎて途中でぶれてましたね。

田中わはははは。

矢本政次が二枚目なので、それに憧れて(高橋)一生さんの芝居をちょっと自分の芝居に取り入れてやって監督にダメ出しされてました(笑)。

田中一生さんの“静の芝居”が素敵だなと思っていたんですよ。そこで、一生さんと一緒のシーンがあったとき、ここは“静”でいけるのではとやってみたら、監督が飛んで来ました。「六左さん、それいらない!」(笑)。

矢本僕は止められていないので(笑)、先輩の一生さんや市原(隼人)さんのクールな感じの芝居を直之にどんどん取り込んでます。それまで、二枚目の役をやったことがなかったので、目線やセリフ回しなどを盗んでは真似しています。

田中わかります。だんだんカッコ良くなってきましたからね。

矢本殺陣(たて)や刀のカッコいい抜き方なども教えてくれましたし、大河に入った時と今とでは、技術的な部分も含めて自分の役者としてのレベルが上がっているなと感じています。美央さんも含めて先輩みんなに感謝です。

田中僕の役柄で言うと、梅役の梅沢(昌代)さん、方久役のムロツヨシさんからは、すごく影響を受けました。“間”や、芝居を組み立てる際に骨組みから作っていく積み上げのようなものを、盗ませていただいてます。

六左の活躍が待っていた!

田中僕は映像の仕事の経験が浅かったので、最初のころは舞台と違って抑え気味にしなくてはと思っていたんです。ところが、監督からは「いまの3倍でやってください」と言われて。え、これ以上やると本当に舞台みたいな芝居になってしまうと思いながらも、そこからスイッチが切り替わり、直之がどーんといく中で六左もどーんといって、両方で盛り上げていく感じになりました。二人の意見は違っても身近な井伊谷の民代表になり、それを聞いた殿が「そうか」となっていくのがすごく面白かったですね。

矢本美央さんってふだんから六左ですよね。当たり役というか、はまり役というか。よくこんな六左、見つけてきたなと思うほど(笑)、すごいキャスティング。

田中クランクイン前のかつら合わせで、脚本の森下(佳子)さんから「田中さん、何が出来ますか?」と聞かれたんです。馬が得意でも殺陣が得意でもない、ヤバい、何も出来ないと思って、正直に「すみません、僕、何も出来ないんです」と答えたら、少し困ったような顔をされていたんです。でも、その何も出来ないというのをここまで本に取り入れて物語に出していただけて、森下さん、素晴らしいなと思いました。

矢本六左のカッコよさって泥臭いところじゃないですか。泥まみれの試合の中、最後にヘディングでガーンと決める。すれすれのカッコよさですよね。バルサみたいに6対0とかで勝つ試合じゃない。

田中あれほど「でくの坊」と言われていた六左ですが、井伊谷に戻ってきて材木の扱いなどで少し認められるシーンを描いてくださいました。よくSNSで話題になる“政次”回とか“直之”回のように、六左もフィーチャーしていただけたのが、第41,42回でした。

矢本市川海老蔵さんが演じる織田信長との対面も果たせたし。だけど美央さん、対面シーンにはビビり倒していましたね(笑)。

田中いや、あれは緊張するでしょう。スタジオ中がぴーんと張り詰めた空気に包まれていましたからね。

矢本僕は全然、緊張しなかったけどね(笑)。

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ユキロック対談 第二弾 11月26日公開 次回は直之が自らの思いを直虎に吐露する名シーン収録秘話をはじめ、
最終章に突入した今、心に残る出来事などを語り合います。