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直虎から直政へ - いよいよ最終章!

直親の十三回忌で成長した虎松が帰郷。いよいよ井伊家の物語も最終章に向かいます。龍雲丸との別れ、そして虎松との再会……。これまで、そしてこれからを脚本の森下佳子さん、制作統括の岡本幸江チーフ・プロデューサーに聞きました。

直虎と4人の男たち 脚本 森下佳子

直虎にとって初恋の相手と言えば直親。直親に対しては純粋に守りたい助けたいというスタンスでしたね。順風の恋だったはずなのですが、残念ながら夫婦という形にはならず、直親の早逝故、別のあり方で彼の力になるという目論見も十分にできないまま終わってしまった。それがゆえに彼女を城主という生き方に駆り立てた。そういう原点のような存在ですね。
政次とは同じ目的のために共に生きる関係、同志ですね。まぁ、そこに政次側としては恋と忠義が相克するというか。混在するというか。直虎にとっては戦っていく上で圧倒的に信じられる存在ですかね。性格も真逆ですから、最後は欠けたものを補うあう2人で1人、半身のように感じていたのではないかと思います。
龍雲丸は、直虎にとってはもう一人の自分みたいなものですかね。ふたりの持っている核のようなものはとても似ている。生きてきた世界や立場が全く違うからいちいちぶつかるけれど、その奥底にあるものは同じだから、お互いの気持ちは分かる、分かってしまう。同じ波長を持つ、出会うべくして出会った相手として存在しているのが龍雲丸、ということです。それがオリジナルキャラクターだと言うところが、一周回って切ないなと感じてしまうところでもありますね。
そして最後が虎松、息子ですね。子供って親の思い通りに成長してくれないし、思う道を歩いてもくれない。良かれと思い敷いたレールすら蹴っ飛ばして逆走する。そういうものじゃないですか。だから、そういう存在として登場します。そんなものなので、再会後、初めのうちはぶつかってばかりいる二人です。が、そのぶつかり合いの中で虎松は直虎の年を経て得た知恵を授けられ、直虎は虎松の若さにあてられ再び志を得ることになり、その志の下、直虎と虎松は同じ方を向いて走り出して行くことになります。皆様にはその親子タッグをお楽しみいただければと思います。

別れ、そして新しい季節の始まり 制作統括 岡本幸江

「武家なんて泥棒だろ」と龍雲丸、一方の直虎は「自分でできることしかやらんのか、つまらん男じゃ」。どちらも相手の言葉を正面から受け止め、それまでの生き方をはね飛ばすパワーを持っていました。だからこそ、お互いへの敬意があるポジティブなパートナーになれたのだと思います。それなのに別れを迎えることになってしまった。これも、龍雲丸が直虎という人物が背負っているもの、彼女の本質をきっちりと認めているからこその、「おまえはここに残るべきだ」という言葉になったのかと。それは、これまでの直虎の生き方を肯定してくれる力強い言葉になったと思います。
そして、成長した虎松の登場は直虎がまた新たな一歩を踏み出していく新しい季節の始まりでもあります。幼いころ、ひ弱で引っ込み思案だった虎松は直虎の言葉に奮起、負けず嫌いな子どもに育っていきました。その性格がそのまま醸成され、食らいついたら離さない、ひたむきで血気盛んな少年となって直虎の前に現れます。まぶしいばかりの若さと勢いで直虎に激しく反発する虎松と、慎重にガードしながらも刺激を受けていく直虎。新旧の世代のぶつかり合いから生まれる化学反応、そして後に四天王といわれる抜群の外交センスをもった新世代のエリートとして成長していく直政の姿と直虎の成熟にご期待ください。