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エッジの効いた野党として頑張りたい 近藤康用役・橋本じゅんさん

野性的で一本気な人物

今川家が井伊の目付とした近隣の領主たち。僕が演じるのは、井伊谷三人衆と呼ばれた彼らのなかで最も個性的ないでたちをした近藤康用です。井伊家の行く末に大きな影響を与える人物ということですが、実はまだ演じるなかで役と出会っている最中。今の時点では今川という大きな存在を常に気にしつつ、井伊家に対して与党に対する野党のように振る舞いたいと思っています。なんとなれば政権をいつでも乗っ取りたいというようなね。

近藤はちょっと野性的に描かれていて一本気な人物です。自分のなかの正義があり、そこだけは曲げられない性格だと思いますね。ずっと子孫が生き残っていったという点から考えると、政治に関しては「こっちが得策だ」と肌で感じて行動したキャラクターなんじゃないかな。台本に書かれているわけではありませんが、一国一城の主なので、親族はもちろん、領地や家来に対する思いが、外への反発の力になるよう意識して演じています。そういうイメージを広げて直虎とも接していければいいですね。

個性的な外見も楽しんでほしい

近藤は非常に特徴的な外見をしているので、お茶の間のみなさんは「一体何が出てきたの?」と思われたかもしれませんね。衣装もメイクもとても凝って作っていただいていて、きゃはん(※)に武器が仕込んであったりするんですよ。武器を使うシーンは出てこないかもしれませんが、すべての支度を終えるまでに実は2時間もかかっています(笑)。

本人だけでなく近藤家の人々もまたビジュアル面では個性的です。井伊家とは大きく違っていて、いろいろデコレーションがついた感じ。今川方なので中ぞりもしていますし、近藤方の人は出て来ただけで分かるんですよね。

自分は平常心でやっているんですけど、もしかしたら近藤さんは異様に見えるかも! とはいえ、実際に誰も見たことのない時代を描く大河ドラマですから、史実もふまえつつ遊び心を交えて作っていける点が本当に魅力的です。衣装さんやメイクさん、床山さんの技術は本当にすばらしいので、そういった点も楽しくご覧いただければいいなと思っています。

※すねの部分に巻く布

直虎とは仲良くしたかった!?

女性が城主になるなんて、当時としてはかなり突飛な発想だったのではないかと思います。それだけに近藤をはじめ、井伊家に関わる人々もなかなか納得できない。しかも、直虎は思いもよらない発想力、行動力を持っているのでやはり反動は大きくなってしまいます。

例えば歩道を歩いているときに車がすごい速度で走って来たら、こっちもすごい速度で飛びのいてよけるでしょう!直虎の「2車線だけど3車線通せばいいじゃないか」という発想が、近藤にとっては「あの違反車だけは取り締まらなければ」ということになる。直虎をしつこく追求することの多い近藤ですが、こちらにはこちらの正義があって「しつこくされるのも直虎のせいでしょ」という解釈でやっています。

役を離れた目で見ると、直虎の自己犠牲の精神、自分の土地の民を思う気持ちには打たれますね。女性としての幸せを投げ打ち、常識を破って城主となったのですから。しかも、そうした選択が自分の幸せだと素直に思い奔走するいい城主だなって。近藤としても、できれば仲良くしたかった(笑)。ですから直虎の活躍がどんどん際立つような、エッジの効いた野党として頑張りたいと思います。直虎の良さがシンプルに伝わるようにするのが、僕らの仕事だと思いますから。