あらすじ[STORY] 終戦のわずか5日前、上官の命令に従って一人の米兵を処刑した見習い士官。3年半の逃亡生活の後、戦犯として裁かれた。日本国内での「最後の戦犯裁判」だった。

戦犯のはじまり

吉村修(24)(ARATA)は昭和20年8月10日、福岡郊外で捕虜米兵の斬首を上官から命令され、日本刀を振るった。7月に見習い士官として配属されたばかりの修にとって、人生でたった一度の殺傷行為だった。
戦後、進駐軍は「捕虜を虐待したものは、当事者その人に責任がある」として“戦争犯罪人”に厳しい処分を課した。
21年早春、元上官の加藤(石橋凌)は修たちに逃亡を命じる。責任をうやむやにしようとする加藤に対して、納得できない思いを抱えながらも、逃亡するしか生き延びる道はない。修は岐阜県多治見の陶器工場で職人修業をしながら、復員兵「松田忠之」として身を隠す。

逃亡生活

修は先輩の職人・仙造(村田雄浩)に真面目な働きぶりを見込まれ、また社長・岡田(中尾彬)にも信頼を置かれるようになるが、もう一人の自分を演じることに苦しみを感じる。
一方、故郷の福岡では修の母・波江(倍賞美津子)たちが“戦犯の家族”として過酷な暮らしを強いられていた。小学校に勤めている妹・安子(前田亜季)は後ろ指さされることに耐え切れず辞表を出すことを余儀なくされる。姉・静子(原沙知絵)は病身にもかかわらず警察に執拗な取り調べを受け、心労のため息絶えてしまう。母・波江もまた拘留され、拷問にも等しい取り調べを受ける。

軍事裁判

横浜では軍事裁判が始まっていた。修はラジオで、元上官・加藤や同僚・篠崎(新井浩文)たちが逮捕され、裁判で死刑の判決が下されたというニュースを聞く。自首か自殺か、いずれかの道を選ばなければ己が壊れそうなほどの衝撃。苦悩が最高潮に達した時、陶器工場に刑事が姿を現す。

判決

逮捕された修は法廷で、上官たちの醜い責任の擦り合いを目にする。また巣鴨プリズンで、死への衝動に駆られる同僚や朝鮮人戦犯の不条理な姿を垣間見て、自分は戦争の「被害者」ではなく「加害者」でもあることに思い至る。・・・修への判決が下される時が迫っていた。

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