美術セット紹介

ドラマの美術デザインの場合、大きく分けて2種類の仕事があります。
1つはロケを行って撮影をするシーンにおけるものとスタジオにおいてセットを制作して撮影するものです。
ここではまずロケに関する作業を2例程、実際の現場の写真を使って 説明して行きたいと思います。

名古屋市街地の通り(見送りパレード)@『 滋賀県東近江市五個荘金堂町』

このシーンは、ラスト近く甲飛を志願した愛知1中の生徒たちのパレードを人々が見送るシーンです。
当初想定していたよりも道幅も通りの長さも、広く長いロケ地に決まったので美術としてはかなり大掛かりな『マイナスをゼロにする作業』が必要になると感じました。この『マイナスをゼロにする作業』とゆうのは、地面の映る範囲のアスファルトに全て砂をまいたり、コンクリートの電柱に木目の特殊な加工をしたシートを巻き付けたりとゆう、いわゆる現代の仕様になっているものにすべて昭和初期の時代の『お化粧』をしてあげる作業の事です。地味な作業ですが実は1番大切で手間のかかる作業です。
さて、この作業が終わって初めてデザイナーとしての『味付け』になる訳ですが、ここでやった作業は天水桶や古い郵便ポスト、時代に合わせた看板類の設置等です。『味付け』作業としては少なめですが、エキストラ含め100名以上の群衆シーンなので人物を主眼に考えればちょうど良い案配でしょう。

工程1/

電柱に特殊なシートを巻き付け木製の電柱の様な『お化粧』をします。

加工前のロケ現場

*これらの電柱に拡大写真の様な加工を施します。

工程2/

右に見える軽トラで手前から順に砂をまいていきます。

この作業、実は撒くのは簡単なのですが撮影後の回収が驚く位大変なんです。手を借りて現場スタッフ総出で回収に当たります。
さて、この作業が終わるとようやく『昭和っぽい』雰囲気になって来たと思います。

工程3/

完成。

美術としてはやはり紛争をしたキャストが現場に入って初めて画面が完成したと言えるのではないでしょうか。
ここまでの美術的な作業を終えてやっと演出陣に現場を渡す事が出来ます。

  • 名古屋市街地の通り(見送りパレード)
  • 艇庫の河原 他河原関係