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日本有数の"忙しい駅" 名鉄名古屋駅の秘密に迫る

まるっと!

2022年8月5日

1日20万人(2021年)が利用する名鉄最大のターミナル「名鉄名古屋駅」。
上下それぞれ1本ずつの線路であわせて1000本近い列車をさばいている日本有数の「忙しい」駅です。
乗客にわかりやすく、かつ安全に電車を走らせるための工夫を取材しました。

名鉄名古屋駅がどれだけ忙しいか。
ラッシュを終えた昼の時間帯でも最短で2分おきに列車が発車します。
間隔の短さだけなら、東京にはもっと頻繁な路線もありますが、名鉄名古屋駅が「忙しい」のは、それらに比べ種別と行先のバリエーションが圧倒的に多いためです。
例えば上りだけでも、これだけの列車が同じホームから次々と発車していきます。

しかも、空港特急「ミュースカイ」以外は、どれも赤い電車がやってくるのです。

そのため、乗客が間違えないよう工夫がされています。ポイントは「色」です。
ホームの床には、行先や種別によって乗車位置が色分けされています。

さらに同じ色で、高いところには乗車位置案内も。
これは2両から8両まであるため、列車が止まる位置を光って知らせているのです。

実際に並んでみると、このようになります。

この「色」、実は、ホームなどの出発案内表示と連動しています。
行先(岐阜)を囲っている「色」、この色に従って並べば、乗車位置を間違えることはありません。

2分おきに列車を出発させるためには、スムーズな乗り降りが必要です。
線路は上下1本ずつですが、ホームは両側にあります。
左が乗車用、右が降車用と分けることで、人の流れをスムーズにしています。

もうひとつのポイントは「人」です。
特に混みあう朝のラッシュ時に、降車ホームに現れる仕事人がいます。
それが、この方。(助役さん)

列車が到着すると、そのまま車内に乗り込み、降車側のドアを操作します。

こうすることで、車掌は左側(乗車側)の対応に集中、右へ左へと反復横跳びのように行ったり来たりする必要がなくなり時短になるほか、安全性も高まります。
扉を閉めれば、助役はホームに降り、列車を見送り、また次の列車に備えます。。。

忙しい駅を支える仕事人がもうひとり。
ホームを見渡せる小部屋。
通称「DJブース」

DJの名の通り、ホームの案内放送をしています。
列車がひっきりなしにホームにやってくる名鉄名古屋駅。
前の列車が出てから次の列車が来るまでの時間は短い上に、臨機応変な対応も求められるため、いまも、自動音声ではなく、この場所から駅員による案内放送が行われています。
マイクの前に座った駅員は、列車が来るまでの尺にあわせて情報の優先度を考えながらアナウンス。
まさしく、DJです。

列車が発車する際のブザーも、ホームの係員からの合図を受けて、DJブースから出しています。
この音、特に最後に注目してみてください。

わかりました?

最後の「ツー、ツー」これは上り。下りは1回だけ「ツー」。わざとこのように鳴らしています。
音が反響しやすい地下、しかも狭い構内。万が一にも上下を聞き間違えないようにするための工夫です。

このように独特の方法で「忙しさ」を安全に支えている名鉄名古屋駅。
『初見泣かせ』『迷駅』などと呼ばれたりもしますが、こんな仕組みを知っていただくことで、よりスムーズに利用できるのではないかと思います。

筆者

別井敬之アナウンサー

「東海道新幹線開業50周年・まるごと新幹線」「BS鉄道ファン倶楽部」「夢のSL記念館」「SL復活C571よ永遠に」など鉄道番組多数。時刻表検定取得。愛読書は時刻表(中型全国版)の"乗り鉄"。東海地方のJRは乗り尽くし完了。私鉄と第3セクターがもう少しかかりそう。。。

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