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可児市ばら教室KANI「同じ境遇の生徒を後押ししたい」

ハロー!ネイバーズ

2022年9月29日

岐阜県可児市には、外国から来日した子どもたちが、日本の学校にスムーズに通えるよう準備する特別な教室があります。この「可児市ばら教室KANI」が始まって18年。
ここを6年前に修了した生徒が、今年初めて先生として戻ってきました。
一体どんな思いで、生徒と向き合っているのか、新米先生の奮闘ぶりを見つめました。

目次
ばら教室の先生に~レタルド・プリンセスさん19歳~

外国から来日した子どもたちが、日本の学校に通えるように基礎的な日本語や習慣を数か月かけて学ぶという「可児市ばら教室KANI」。

【可児市ばら教室KANI レタルド・プリンセスさん先生】

ここで5月から先生として働いているのが、フィリピン出身の19歳、レタルド・プリンセスさんです。
じつは彼女も6年前、このばら教室で学んだ生徒でした。

プリンセスさんは、岐阜県内の中学校、高校を卒業。
ばら教室に通っている生徒には、新しい環境に飛び込む勇気の大切さを伝えたいと思っています。

思春期の生徒ほど悩みが複雑に

「(子どもたちに)何か困っている事ある?と聞いても絶対にいいませんので、大丈夫!という。プリンセス先生から、じつはこういう気持ちだよと聞いてみんなで共通理解して、言葉かけをしていく...」

こう語ってくれたのは、ばら教室の室長・若原俊和さん。
ばら教室は、小学校1年生から中学校3年生までの義務教育の生徒を受け入れています。特に思春期の生徒は、日本で友達ができるのか、勉強についていけるのかなど、悩みが複雑になっていくといいます。

【可児市ばら教室KANI 室長・若原俊和さん】

日頃から、悩んでいる生徒の本音を引き出すのは難しいと感じていましたが、プリンセス先生が来てからは、生徒が本音を打ち明けてくれるケースが増えてきました。
日本でさまざまな苦労を経て、ばら教室で活躍しているプリンセス先生の姿は、生徒にとっても、希望の光になっているといいます。

同じ境遇の生徒を後押ししたい

フィリピン出身のメホラダ・リアンさん15歳も、中学校の勉強について不安な気持ちを、プリンセス先生に打ち明けていました。

【プリンセス先生に相談していたメホラダ・リアンさん15歳】

プリンセスさんも、12歳で来日しているため、リアンさんの気持ちは痛いほど分かるといいます。しかし、自分から話しかけて友達を作り、一緒に勉強する事で乗り越えられたといいます。
リアンさんには、「自分で楽しめる何かを探してみて」とアドバイスしていたのが印象的でした。

「子どもたちに、あきらめない気持ちを伝えたい。
最初は苦しいけど、その経験に学ぶ事があるから、自分が成長するように頑張ってほしい。」

【可児市ばら教室KANI レタルド・プリンセスさん】

コロナが落ち着き、ばら教室の生徒数は、再び増加傾向にあるといいます。
プリンセスさんは、自分の経験をシェアする事で、色んなチャレンジをしてくれたらとも語ってくれました。
これからも、プリンセス先生のように、心の支えとなるロールモデルが増え、来日した子どもたちが、日本で夢を持って学べる場が増えるといいなと思います。


筆者

NHK岐阜放送局
ディレクター 冨久尾 有里予

岐阜県出身 二児の母
趣味は、おいしいパン屋さん巡り


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