2016年06月17日 (金)「防災 これを!②」"時間稼ぎ"で命を守る!寝室の家具固定【石垣真帆】


ラジオ第1『夕刊ゴジらじ』で毎月1回お届けしているコーナー、
防災士・石垣真帆の 防災 これを!

私が防災士として学んだことの中から「これは覚えておきたい!」と特に感じたことを、
番組リスナーみなさんにお伝えしていこうというものです。

5月31日放送回のテーマは、

「家具の固定、まずこれだけは!」


元・名古屋市港防災センター長の吉村隆さんによると

ポイントは2つ。

①寝室の対策だけは必ずやる!

②固定せずとも、転倒まで「時間稼ぎ」できる簡単な対策で、
 逃げる猶予をつくる!


そして・・・・

主役はこれ!
P1120031.JPG

「これなに?!」

と思ったあなた。
順を追って説明していきますので、続きをぜひ!

 

 

まず、①寝室の対策だけは必ずやる!
1日の生活の中で過ごす時間が長いのが寝室。
しかも、寝ている無防備な状態ではとっさに逃げられず、
大きな家具が転倒してくれば命にかかわります。

というわけで、他の部屋の対策ももちろん大事ですが、
「寝室だけは」必ず、大きな家具がすぐに倒れてこないようにしておきましょう。

 

そして、
②固定せずとも、転倒まで「時間稼ぎ」できる簡単な対策で、逃げる猶予をつくる!
・・・この考え方、この方法!!
石垣、目からウロコでした!

それを実践するために、指導してくださる吉村さんと伺ったのが、
愛知県長久手市の宗さんのお宅。

「寝室に大きな洋服ダンスがあるのに固定の方法がわからず、気になっている」とのこと。
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横幅1m50cmほど、奥行き50cmほど、高さ2mあまり。
中には洋服などがぎっしり、重さは100kg以上ありそうです。

「この向きに置いてあっても、揺れで飛び跳ねながら向きが変わって
ベッドに倒れてくる可能性がある」と吉村さん。

ということで、そんな事態を防ぐために
固定しなくても「すぐには倒れてこない」方法を教えていただきました。
しかも、
簡単で」「費用もかからない」!!
冒頭にお見せした、これ ↓↓↓

P1120031.JPG
を、家具と天井の隙間に入れ込む、という方法です。



使うのは、「水色の断熱材、2枚」と、「中が空のダンボール箱」。

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(左:お邪魔したお宅の宗絵美子さん、右:吉村隆さん)

断熱材の厚みとダンボール箱の高さは、

家具から天井までの隙間の幅に合うように計算してそろえてください。

水色の断熱材はホームセンターで売っています。
 白ではなく強度のある水色のものを選んでください。
P1120041.JPG
 
1枚の面積がタンスの天板の面積の半分以上あればOKです。


ダンボール箱は断熱材の面積の3分の2位になるように横につなげます。
 (できたら、糊をつけてください。若干でも段ボールが丈夫になります。)

 高さをきっちり揃えるために、使い古したものではなく必ず新品のものを使ってください。
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 ↑↑↑ 中に物を詰めて重くすると揺れで動いてしまうので、必ず“空”のまま!

 

※ちなみに費用は、断熱材と段ボールで1000円未満でした。

 

準備ができたら、タンスの上に
断熱材1枚 ⇒ 段ボール箱 ⇒ もう1枚の断熱材 
の順番に置いていきます。
(タンスの天板は薄い板が多いので、補強の意味で断熱材を置きます。)

一番奥、壁にくっつくように置くのがポイント。
軽いので作業も楽にできます。


3層重ねて、隙間が少しでもできたら、断熱材が落ちないように
薄い段ボールなどを詰めて埋めます。
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ポイントは、段ボールや断熱材が、タンスと天井の間で確実に動かないようにすること。

ちょっとでも動いたら役割を果たさないので、完全に隙間を埋めましょう。
(断熱材の表面のザラザラによる摩擦で動かないので、糊付けなどは不要!)

横から見るとこんな感じ。
P1120028.JPG


吉村さんによると、これで絶対に倒れないわけではなく、
天井が薄ければ、揺れで突き上げられるタンスの重さが天井にかかり、
天井板が壊れて、タンスが倒れてくることもあるそうです。
(和室の天井は、薄い化粧板がほとんどです。)
ただ、それまで“時間稼ぎ”ができれば、
逃げて命を守るには有効な対策、ということなのです。

突っ張り棒を使う方法だと、
力が狭い範囲に集中して天井板がすぐ壊れてしまうそう。

この、断熱材と段ボールを使う方法は、
“点”ではなく、“面”で支えて天井にかかる力を分散させるという意味もあります。

これなら、壁や家具に穴を開けなくて済むし、
高い天板の奥に入れ込むのであまり目立たず、見た目もあまり気になりません。
(気になるなら布などで覆って隠すこともできますし)

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ちなみに、段ボールの代わりに、
空の衣装ケース(セーターやダウンジャケットを少しだけ入れるなら大丈夫)を
使っても良いそうです。

 

「家具の固定」・・・気になっているけど、動けないでいるあなた。
費用もかからず、特別な作業もいらず、すぐにできるこの方法、
ぜひやってみてくださいね。

 

こちらもぜひ!
===防災士・石垣真帆の 「防災 これを!」シリーズ===
⑧大掃除のついでに非常持ち出し品を見直そう(2016年11月30日放送)
⑦直下型地震 続く揺れに備える(2016年10月31日放送)
⑥ぎんさんの娘さんたちから学ぶ 防災の知恵(2016年9月29日放送)
⑤大雨!! 水の被害から身を守るには(2016年8月29日放送)

・④雷川柳で身を守ろう!(2016年7月28日放送)
・③土砂災害 危険なポイント見分け方(2016年6月30日放送)
・①身を守るとっさの行動(2016年4月27日放送)

投稿者:石垣 真帆 | 投稿時間:14:46


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