被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

原爆ノート85「原爆養護ホーム」「原爆養護ホーム」は、健康上の理由などで自宅で生活することが難しくなった被爆者が暮らす福祉施設です。被爆者の平均年齢が80歳を超えたいま、高齢の被爆者にとって、原爆養護ホームはいわば「ついの住みか」となっています。広島と長崎にあわせて6か所あり、このうち長崎では、平成27年3月末現在、長崎市三ツ山町の「恵の丘長崎原爆ホーム」に345人、西海市の「原爆被爆者特別養護ホームかめだけ」には55人が暮らしています。
施設の運営主体は民間の団体ですが、被爆者援護法に基づいて国と長崎県、それに長崎市が補助金を出しているため、被爆者は少ない経済的負担で入所できるほか、被爆者の医療を専門にする医師が定期的に診療に訪れるなど、支援の態勢が整っており、入所希望者があとを絶ちません。施設では40年ほど前から増改築を繰り返し、受け入れ定員を増やしているものの、入所を待つ人は平成27年3月末現在であわせて376人で、少なくとも過去3年間は350人を超える状態が続いており、高齢の被爆者の生活をどう支えていくのかが課題になっています。
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