被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート83「パグウォッシュ会議」「パグウォッシュ会議」は、戦争と平和に関する問題を科学者の立場から議論しようと、冷戦下の1955年、哲学者のラッセルと物理学者のアインシュタインが核兵器廃絶を訴える宣言を出したことをきっかけに、その2年後、カナダのパグウォッシュで初めて開かれました。初めての会議では、ノーベル物理学賞受賞者の湯川秀樹博士など各国の科学者22人が集まり、核兵器の危険性や放射線による危害、それに科学者の社会的責任について議論されました。その後も毎年、核廃絶の早期実現などをテーマに議論が交わされています。冷戦下でも国の垣根を越えて議論したパグウォッシュ会議は、「国際政治の中での核兵器の役割を減少させた」などとして、1995年、ノーベル平和賞を受賞しました。パグウォッシュ会議は、被爆から50年の節目の年である1995年に、日本国内で初めて、広島市で開催されました。そして10年前、2005年にも広島市で開かれ、広島と長崎で起きたことは断じて繰り返されてはならないとする「広島宣言」を発表しています。被爆から70年の節目のことしは長崎市で開催され、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんを含むおよそ40か国から200人の研究者が参加して、核兵器を排除する「非核兵器地帯」の構想などについて話し合われます。会議は、11月1日から長崎市の伊王島などで5日間にわたって開かれます。※この原爆ノートは、平成27年8月の状況に基づいて作成しています。
前のページへ 1 次のページへ

          
▲ ページの先頭へ