被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート7原子爆弾の爆発によって発生した、爆風と熱線、それに放射線のうち、熱線のエネルギーは、爆風に次いで大きくおよそ35%を占めたとされています。原子爆弾が爆発した際、爆心では、瞬間的に数百万度の高温になり、1秒後には直径最大280メートル、表面温度5000度の火球になりました。火球から出た熱線は、目に見える光のほか、赤外線や紫外線などとして放出され、爆心地では地表面の温度が3000度から4000度に達しました。
特に大きな被害をもたらしたのは、爆発後0.3秒から3秒の間に大量に放出された赤外線で、爆心地から1.2キロの範囲で屋外など遮るものがない場所にいた人はやけどを負って死亡し、原爆で亡くなった人のうち20%から30%にのぼると推定されています。また、長崎では爆心地からおよそ4キロ以内にいた人がやけどを負いました。熱線が原因の火災も起き、火災の範囲は、爆心地から3キロ以上離れた長崎市役所付近にも及びました。
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